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2017.03.06

「作曲家 植松伸夫の創作の軌跡」

昨日、聴いてきたNHKカルチャーの「作曲家 植松伸夫の創作の軌跡」。

いわずと知れたFFの多くの楽曲の生みの親である
植松伸夫さん(以下ノビヨ師匠)の物語。

単純にノビヨ師匠だからというだけでなく、人が人生を振り返って
自伝的に語るというおもしろさを改めて感じた次第。

個人的にはFF時代よりも、FFができるまでの前史としての
幼稚園から冬の時代(プータロー)までがおもしろかったかなぁ。
FF好きと歴史好きの遺伝子が同時に反応しましたね(笑)

想像(妄想)力が豊かで、好奇心が旺盛。
想像力と好奇心って、いわゆるオトナになる過程で磨耗していくのだけど、
いい感じで残ってられるのが素敵。

そして大きなものを動かすより、ゼロからイチを、
着実につくってく方が好きというのが、
バック宙をできるようになってく過程に現れてて、
すごくコドモからオトナへ断裂がないなーという印象でした。

そうか、ノビヨ師匠はシンプルで美しいもの、がお好きなんだ。
すっごいわかるな、そういうところがずっとFFの音楽を
好きでいられる根っこにあるのかも、とも感じたり。

あと、すっごいわかるー!ってのが「文系なのに機械が好き」ってやつね。
まさにこれわたしです。文系のガジェット好きに通じる感覚よね。
ゲルマニウムラジオは知らなかったけど・・・(笑)

あと、中学生、高校生、大学生とその時々に影響を受けた、
気になる楽曲を流してくださるのだけど・・・

なんとなーく、なんとなーくなんですけど、FFにつながる要素が、
それもカタマリとしてではなく、元素レベルであるような
そんな感覚(伝わるかなぁ)

ノビヨ師匠が上げてられた楽曲名を挙げておきます。
なんでしょうね、逆説的だけど、すごくRPG的に聴こえるんですよね。
オーケストラも楽曲が物語的ではあるんだけど・・・

◆中学生◆
ホット・バター ”ポップコーン”
エマーソンレイク・パーマー ”タルカス”

◆大学生・冬の時代◆
マウロ・パガーニ”ヨーロッパの曙” 原題”Europa Minor”
喜多郎「シルクロードのテーマ」

そして、どれも割りと好きな曲なんだわ・・・
ポップコーンは聴いたことはあったけど、
タイトルは知らなかったし、その他は初めて聴いたんだけど、
「わ、これ好きだわ」という感覚で。
FFを通じて植松チックな音楽感覚があるからでしょうか、
どうもそう思えてならなかったんですよね。

大学生からバイト時代のノビヨ師匠、
バンドを止めた理由やCM音楽が自分のやることじゃないな、
と思われた経過もおもしろいんですよね。

バンドに音楽だけでなく、パフォーマーの要素を嗅ぎ取り、
俺は音楽を作りたいんだ、ちょっと違うなと。

CM音楽は、ちょっと尖がった感性がいる、
要はインパクトがいるってコトなんでしょうけど、
ジックリ聞かせて感動させる方向性とが違うな、とか。

このジックリ・・というのは、すぎやまこういち先生がよくおっしゃる
繰り返し聴いて聴き飽きない音楽こそ、RPGに必要
というのとすこし似たような印象を持ちました。

実は、すぎやま先生ってCM曲もたくさん
作曲されてきたはず。そんなご経歴をお持ちなのに、
RPGに向きあったときに、どのような楽曲が適するかを考えて、
ズバッと「繰り返し聴いて聴き飽きない曲=クラシック」
にいきつかれるのは、さすが・・・ですよね。

ポスト・スクウェア時代のお話では、ミーティングばっかりで、
他の人の給料の話とかしないといけない管理職になっちゃって、
作曲ができないから辞めちゃったってトコで、ドキッとしたわけですが(笑)
本をお書きになりたいとおっしゃってられたのが、また楽しみですね。

また原稿を出版社を渡り歩いて・・・・って、
バック宙のようにゼロからひとつひとつ積み重ねていく
楽しみがいいなと。FFは誇りでありうれしいことだけども、
今やあまりに広く、あまりに大きくなってしまった。
もはや受け止められない・・・とも。

ご自分でもおっしゃってましたが、この言葉に
ノビヨ師匠の子供時代からの変わらなさだけでなくて、
ご自分の関心の向く方向に敏感なんだなと思いましたね。

わたしも好奇心を強くするだけでなく、
好奇心そのものを見つめていたい気持ちを持っています。

最後の質問のやりたいことのなかで出たコメントから。
ちょっと走り書きのメモからなので、文言違ったらすみません。

自分が好きなものに嘘はつかないようにしている
流行ってるから学ばねばならない、
皆が知ってるから知らなければならない、
そんなことは一切ない、好きなことだけ追いかけ行けばいい。

自分で歯止めをかけないように、「~でなければならない」
「~すべきだ」とか、他人が思っていることに過ぎない。
何を好きか、美しいと思うか、何に涙を流したか。
自分の中にある絶対的指針が糧になる

・・・すごーくいい時間になりました。
ノビヨ師匠ありがとうございました。
BRA★BRA、楽しみにしておりますぞー!

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