2015年のウイスキーイベント…Tokyo International Bar Show② サントリー福與チーフセミナー
1日目、福與チーフのセミナーです。
福與さん、ボリソンボウモア社への出向を除き
ブレンダーのお仕事が長いんだなぁ。
そもそも響とは。創業90周年を祝うウイスキー。
ちょうど級別廃止になったタイミング。
サントリーのロゴも「響」の字がモチーフに
なってたり、「人と自然と響きあう」という
企業理念にもなってたり、思いが深い字だと・・・
そもそもはエイジ表記はなかったそうですが、
結果的に17年が最も若い原酒だったということで、
エイジ表記をするときに17年が元の響を
継承するようになったんですね。ほぅ。
元の響きのほうが美味い!という話はけっこう
ききますけれどもね。
今更ながらですが、サントリーの歴史。
山崎蒸留所の蒸留開始は、1924年11月11日。
11時11分11秒に、蒸留液が出てきた?
という伝説(笑)に基づき、毎年11時11分11秒に
構内の神社で執り行われる秋の大祭の祝詞が
始まるというコダワリがあるだそう。
ある意味、すごいスライド。サントリーでここまで
ニッカとガチで比較した年表が出てくるとは。
ウイスキー造りへの思いの違い。
まぁよく知られた一端ではありますが・・・
ニッカのWebを出して来てるのがすごい!
サントリーの歴代ブレンダー。
佐治敬三社長時代に、チーフブレンダーが
1960年代後半に設置されたそうな。
不思議なことに歴代チーフは12年差くらいで
均等に年が離れているんですって。
未来に向けての準備。
ワイン樽。個人的に山崎のノンエイジのこともあり
あまり好みではないのですけれどもね。
なんとなく白州のワイン樽を期待したいところ。
樽の経歴もいろんなパターンもありますけど
最初からワイン樽の原酒が気になりますね。
というのも、シェリー同様、ワイン樽もけっこう
ワインの要素が印象が強く出る印象があって
ガツンとワイン来るとどうなるのかなって。
白州への連続蒸留機導入。
いよいよグレーンも作りわけの時代。
白州で実験、量産体制に入ると知多・・・
という位置づけかな?
福與さんが白州グレーンでやりたい!
とおっしゃっていたのはこの3点。
原料、度数調整、プロセス融合・・・
プロセス融合ってなんだ?と思ったら。
なんだカフェモルトか。まー、ニッカが
やってるわけだから、一度は試してみるんだろうな。
白州グレーンはちょっと楽しみだな。
さて、また少し変わって山崎のブレンダー室。
今のマスターブレンダーからガラス張りになったそう。
これ立ち仕事なんだよなー。ニッカも確かそうだった。
あえて座らず、立ってやったほうがいい
ってなメリットがあるのかな?
こういうW型のテーブルのティスティングルームも。
動かずにティスティングに必要なスペースを
確保するようなカタチ。やっぱりここも立ち。
更に奥にはBARスペース。いわゆる消費者目線で
競合他社の製品を含めてウイスキーがあります。
へぇ!こんなこともブレンダーさんがするんだ!
音楽流れていたり、いわゆるティスティンググラスでない
さまざまな形状のグラスで「楽しむ」場。
ブレンダーさんが競合と価格帯を意識して、
自社製品と比較するわけですよね。
ものづくりの領域だけど、さすがサントリーらしい、
マーケティングを意識しているなぁ、という印象。
さて、最後に響ジャパニーズハーモニーの話題。
既に完成されているラインナップの「響」に
もう少し手の届きやすい価格に踏み込めないか?と
いう挑戦で生まれた1本。
12年以下の原酒も使いながら、熟成した華やかな香りを
キープするにはどうするんだと。そこでキーに
なったのは、グレーンなんだと。
モルトよりも熟成が早いグレーンの熟成力を活かし
熟成力の強い小さめの樽に詰めた中から、
これなら!という原酒を中心にブレンド。
グレーンはブレンテッドの構成原酒の割合としても
高いですから、全体に熟成力が効いてくるんでしょうね。
もちろん高酒齢のホワイトオーク樽がないと、ですけども。
個人的にはこの値段でミズナラ感があるなぁ!
というところが気になっていたんですけど。
主に余韻担当ということで。
最後にマリアージュ。とにかく低価格で響を!
ということでつくったそうなんですけど、
意外と何でも合うで!というご紹介。
和食にも合うジャパニーズハーモニー。
なんというか、邪魔しない感がありますよね。
ソースにも美味く順応。あまりソースモノを
ウイスキーで飲んだことはないけども。
濃すぎず薄目がいいらしいですね。
まさかの…うどん×響ジャパニーズハーモニー。
ちょっと一回やってみたいな!
セミナー後は、富田晶子さんのフレア
バーテンディングを堪能。
ここ数年恒例でしょうかねぇ。
今回は来場者もステージに呼ばれて、
なんかやって張りましたが(笑)
さて、翌日は土屋守氏のマッサントーク。
blogramに参加してます。
ボタンを押してもらえるとうれしいですぅ。
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