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2015年述懐。

さて、ここいらで今年の記事は終わりになりそうです。
2015年の書き残しといえば、

・高取城/宇陀松山城
・弘前城(GW)
・シルバーウィーク日本大横断
・城フェス
・棒道事前~棒道オフ
・講演会『武田信玄と信虎追放事件』
・武田神社崇敬会大会講演会

いやぁ・・・・重いネタがたくさん残ってますなぁ。
なんとか16年の大武田月間の前に
何とか記事にしておきたい・・・・
高取城と初回の弘前城とか1年過ぎる勢いだし・・・・

それはそれとして、今年の振り返りです。
やはり変化の年でした。1年全体を通して思うのは、
興味に満ち引き・旬があるんだなと実感したこと。

自分が求めつづけた結果、チャンスが生まれたと
いうこともあるし、逆に時節柄どうしようもなかったことも。

長い間眠っていた関心がふとしたことで再燃した
ことを考えると、自分の興味の移ろいだけではなくって、
外部環境の変化によっておもしろみが出てくるタイミング、
ひととの出会いやその時々の時局があるのだと。

そしてわたしが関心の軸になっている

・武田家
・城
・ウイスキー
・FFDQ
・ガジェット

のいずれかがモトになって知り合った方が、
別の関心の軸でもお付き合いできたり、そこで
クロスオーバーするのも楽しいことですね…


◆ウイスキー◆

ウイスキーといえば、15年はマッサンの熱狂
の中で始まった年でした。

ちょうど大阪編から余市編に移るあたり、
まさにこれから佳境に向かうところ。
2014年がちょうどニッカ80周年ということもあって、
たくさんの限定品が出ましたし、
BAR SHOWは凋落する感じはありましたが、
Whisky Festivalや秩父ウイスキー祭りはこれは!と
いうウイスキーを見つけられました。

2015年に入って、各イベント(秩父ウイスキー祭り、
モダンモルト、ウイスキーフェス東京)はよかったものの、
軒並み年数表記のあるモルトが続々終売、
残ったウイスキーも値段が跳ね上がる一方。
SMWSのジャパニーズももうとてもじゃないけど、
Bitできる値段じゃない。それに各イベントでも有料試飲の
レベルがどんどん落ちるか、なくなっていく…

アタマでは、ジャパニーズウイスキーへの関心の
高まり(特に外国人)や朝ドラ「マッサン」の影響で
これまで以上に内国需要も上がったこと・・・・

そして、生産のリードタイムが他のジャンルの製品だと
考えられない長さ、それに起因する需給予測の困難さ。

もろもろ理解はするのですけど、やっぱり安心して
飲めるウイスキーが手元になかなかない、というツラさを
身にしみて感じた一年という気がします。

特にツライのは、ウイスキー以外でお付き合いに
するようになった方もウイスキーに興味を持ってくださって、
微力ながら応援したいとウイスキーに誘導するんですよね。

もちろん最初はいいんですけど、その奥のシングルモルトや
シングルカスクの奥深さにまでもっていけない。

もちろん持ち寄り会や自分のモルトを供出して・・というのも
ありえなくはないけど、その場その場で美味いウイスキーを
体験できればいいというのではなくって、
関心を持ち始めた方が、自律的にウイスキーを楽しむ
よすがになれたらと思うわけで、自分が出してきた
値段程度で継続的に入手できるとなると・・・・

少しウエメセではあるけれど、そういう「手引きできない
もどかしさ」というのがやっぱり苦しいところであります。
そしていつぞや、ニッカの佐藤元マスターブレンダーが
おっしゃっていた「安定的に飲めるものを出すのが
第一の仕事」ということばが、頭に浮かびます。

安定的にレベルの高いウイスキーが飲めるシアワセ。
ありがちですが、なくして初めてそのありがたみを
反芻するわけです・・・

最近では定番のスーパーニッカとこれまで
買い貯めた在庫を消化。まぁ、飲んでナンボのウイスキー、
こういう時局になって、在庫に手を付けるきっかけに
なったと思えばいいかもしれませんけども。

◆武田信玄公◆

逆にすごくチャンスが来たというか、知りたい欲に
俄然応えてくれる時局になってきたのが信玄公関連。

きっかけはやはり、武田家旧温会とのつながりと
平山先生の御著書の面白さでしょうね。
これは間違いないところです。

<武田家旧温会>

つながりができたのは、2013年の秋。
毎年研修会ということで、武田家ゆかりの史跡を
巡ってられるわけなんですが、たまたま関心のある一般人にも
来てもらおうという旧温会Web記事をみて
早速応募したところが始まりでした。

そこから例祭、総会、昨年には長篠慰霊祭にも
参加し始め、今年になって長篠に加えて、
仁科公慰霊祭や武田神社崇敬者大会にも参加。

さすがに昨年は、まだおっかなびっくりでしたけれど、
今年は皆様とかなりお話できるようになって、
また御当主邦信氏にも顔と名前を一致していただけました。

そんなオープンな会に変わりつつあるのも、
事務局幹部の方に関心のある方や研究者も会員に
なってもらおうという柔軟な発想にあるから。
会の高齢化という難題に直面してのこと
という側面もあるのですが、それでも有難いことです。

手前味噌ではあるのですが、そのような「余所者」の
受け入れに関して、有能であればしっかり重用された
山本勘助や真田一族(特に真田昌幸)と勝手に
自分をダブらせてみたりもします(失礼だな)

そしてなにより素晴らしいと感じたのは、先祖の、
武田家の「正しい」歴史を学ぶという史実重視と研究を
旨とする気風があることです。

これは「天と地と」での描かれ方に疑問を持ち、
正しい姿を顕彰せねばとの想いからという、
会発足当時からの考え方。

すべての方が研究しているわけではないですが、
先祖に武田一門や武田家の遺臣をもつ方々が、
そのような気風をもたれているということは非常に
重要なことだと思うんですよね。

明らかになった史実の研究成果や各家に伝わる伝承は
時に相剋することもあるわけで、おのおのが意見を持ち、
研究成果に向き合い、そして議論できる
雰囲気があるように感じられるのです。

後付けにはなってしまいますが、信玄公時代の
武田軍の強みはまさにこの諸将が意見を戦わせ議論する中で
生まれてきた側面もあると思え、なんだかその姿と
ダブって見えるようにも思います。

研修で回る史跡だけでなく、会員の皆様の何気ない
会話の中にも、武田家の組織構造と
信玄公の組織運営手腕に関心を持つものとしては
興味深い会話が多く、その一端に加えていただいたことは
何よりのシアワセですし、より深く知る
大きな一歩になったと実感する次第です。

<平山優先生>

もう一点大きなことは、平山先生でしょうね。
そもそも・・・大学生~浪人時代の現代文の
塾講師がものすごく論理だったことを大事にする人で、
論理の王様たる数学がニガテだった当時のわたしにとっても、
ロジックがキレイにつながる説得性に感じ入ったものでした。

そもそも平山先生のお名前は、武田家旧温会の会話で
お聴きをして、語りが上手くてすごく頭にスッと入ってくると
絶賛されていたのが、最初に知ったきっかけ
ではないかと思います。

もちろん、論理というのはなにも自然科学だけでなくって、
人文科学にだって基礎になるはずなのですが、
歴史の領域においてここまでキレイにロジックで構成され、
しかも厭味が少ない記述が…と「長篠合戦と武田勝頼」
を読んで、更に興味を持ったわけです。

厭味というのは・・・とかく論理は人を
追い詰める(ようなイメージ)があってですね。

人間には感情があって、多かれ少なかれ
その相克の中に生きるほかはなく、その感情との関係を
考えると、論理一辺倒というのは厭味になりえると思います。

昨年末も書きましたが、論理は甘美な麻薬になりうる
側面もあると思うんです。だけど、そんなことはまるでなく、
非常にロジカルなのに読後感が清々しいといいますか・・・

歴史学についてはもちろん素人なので、研究成果になりうる
記述を残すことはできないですけれども、前提となる史料と
史料群の関係性から浮かび上がる史実、
そしてその史実の延長上にある想像をはっきり分けて、
想像に至るロジックをしっかり構築するくらいは
できるようになるとスッキリするだろうな、と。

それで昨年の年越しで「検証長篠合戦」「武田信玄」を
読もうとして積読(苦笑)になっていたところ、
あの甲陽軍鑑の講演に行ったわけですね。
当時のtwitterにも書いていましたけど、これはすごいと。

これまで実に信玄公に興味を持って四半世紀
経ってはいたんですが、知識を重ねてきたわけでもなく、
むしろ他の興味に押されがちだったんですよね。

それがお城に他の人と行くようになって、
自然と戦国時代の話になり、(それまでに知ってた)
信玄公の話をするくらいのものでした。

それが一気に史実や史実群から積み重ねて想像していく
おもしろさに引き込まれたんですよね。
そうなると、歴史小説読むよりもまず、歴史研究の成果を
読みたくなるのがちょうど今。
この現象を「平山中毒」とでも呼びたいくらいです(笑)

真実は小説よりも奇なりとは言いますが、
ひとりの人間の想像力や気付きを超える
「想像を超える史実のおもしろさ」は
やはりあると思いますね。間違いなく。

そんな中で、史実vs創作の議論にもなったことがありました。
基本的には創作の存在を否定することはなくって、
たまたま個人的に(それも今の時点で)創作よりも
史実のほうに関心があるというに過ぎないわけですが、
創作・表現の自由を重んじるあまり、

・史実に照らして本当か?と疑う人を半可通と蔑んだり
・史実に忠実であるべきは、研究者
 (=根拠を追究する立場にいる人)たちだけで充分

などという意見も目にしました。創作>史実が
存在する意味としては、おもしろいからに尽きるはず。

それがおもしろい人たち向きにはいいと思うんですよね。
純粋にエンターテイメントとして。

ただ、史実に照らすおもしろさを知ったとき、
史実とされていたことが実は反証されて
新しいイメージが出来上がったり、またその反論でという、
科学としての歴史の進歩に向き合う楽しさは
確実にあるわけです。

だから創作するにしても史実を知るべきでは?という話。
妄想に妄想重ねる別のおもしろさも
それはそれで、確実にあるんですけれども。

そもそも疑うことは知識を幅を広げるために不可欠ですし、
自分で気の済むまで突き詰めるの大事だと思うんですよね。

創作物から史実以外を徹底的に排除する「歴史警察」も
くだらないし、史実に立脚する立場を蔑むのもよくない。
創作鑑賞を史実と理解する世間一般の傾向をどうするか、
そこが解決しない限り、なかなか共存するのが
難しいコトでもあるんだなぁと思ったのも、2015年でした。

◆城◆

今年は比較的行った城の数は少なめ。
全部で30城。新規は13城。

高取城、庚申山城、宇陀松山城、金沢城、
弘前城、浜松城、久能山城、白山城、新府城、
獅子吼城、谷戸城、岩殿山城、勝沼氏館、
躑躅が崎館、浪岡城、大坂城、姫路城、岡山城、
今治城、大洲城、野田城、二俣城、諏訪原城、
丸子城、持船城、白老伊達陣屋、前橋城、
江戸城、赤穂城、利神城

新しいところだとまだ書いていませんが、
高取・宇陀松山の大和の山城がよかったですかねぇ。
後は期待せずに行ってよかった勝沼氏館や浪岡城。

再訪では弘前はイベントで思い出深いですし、
12月の新府丸馬出の素晴らしさ、そして各地の
現存建築を巡ったり、講演を聴いて初めて
思い至る大洲城の復元の見事さ。

それから今治城で後に徳川系城郭として
完成する藤堂高虎の築城思想を徳川の城展を
見てきた直後に行って感じ取れたのもよかった。

こうして振り返ってみると、皆さんの企画に
乗っかってお城に行く以外に自分で行くときには、
明らかにお気に入りに再訪か、
何らかのテーマに沿った城攻めだったなぁ、と。

(オフ会)
高取城、庚申山城、宇陀松山城、白山城、
新府城、獅子吼城、谷戸城、岩殿山城、
勝沼氏館、

(お気に入り)
金沢城、江戸城、躑躅が崎館、岡山城

(テーマ1:武田城郭)
野田城、二俣城、諏訪原城、丸子城、
持船城、久能山城、赤穂城

(テーマ2:近世城郭建築)
弘前城、大坂城、姫路城、今治城、
大洲城、

(その他)
浜松城、浪岡城、白老伊達陣屋、
前橋城、利神城

たぶん2016年も基本は武田関連と近世城郭を
中心に遺構観察中心のお城は皆さんに
乗っかる形になるだろうな、と。

もう一点、お城というと、江戸城天守の報告会
いよいよカタチになってきたなぁという感慨深い気持ち。

もちろんこれから賛否両論戦わせて・・ですし
慎重に進めていかないといけないとは
思うのですが、これによって研究・理解が深まるのは
それだけでありがたいことですね。

同じように、名古屋城大天守についても動きがあり
こちらも2016年年始からのタウンミーティング参加など
動きがあるので、見逃せません。

やっぱり、土の城とその築城思想の理解の少し
断片に立ってみても、建築へ惹かれるのは変わりません。

しかし、土の城、山城の観察を通して得られた
「城とは何か?」というセオリーを軸にして、
近世城郭を眺めると、違ったことに気付くのも確か。

その意味で皆さんが行きたい!という山城に
のこのこ付いていって、現地踏査で理解を深めつつ、
近世城郭を眺めていくというスタンスになるでしょう。
武田は別腹かもしれませんけど(笑)

ということで、2015年も大変お世話になりました。
今迄からお付き合いくださってる方も、
新しくお見知りおきいただくようになった方も。

相変わらず、興味のごった煮で2016年も
お届けすると思いますが、なにとぞご贔屓に。
よいお年をお迎えくださいませ。

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