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Whisky Festival Tokyo 2014 - ニッカ佐久間チーフセミナー+THE NIKKA 40年。

さて、年も明けて一週間以上経ちました。
あけましておめでとうございます。
今年もご贔屓によろしくお願いします!

当blogとしては1月締め・・・ということもあって、
今年の抱負的なものは11周年を迎える2月まで
とっておくことにしてですね・・・

Whiskyネタ第2弾。Whisky Festivalです。
土屋さんの発声でスタート。

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いつものバグパイパーさんも。
後ろの照明が武田菱(違)

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発声が終わったら、速攻でカスク10年の
整理券をもらい・・・

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佐久間さんのセミナーに向かうわけですが・・・

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だいたいこういうセミナーのときって、
酔っ払いまくって、記憶をたどるのが難しくなるので(笑)
カスクの整理券を頂く際に、佐久間さんのお姿をみかけ
最初に訊きたいことを訊いておきました。

■THE NIKKA 40年とミズナラ樽の話

・・・というのは、THE NIKKA 40年の話。

というのは、あまりにもわたしにはミズナラの印象が強く、
やっぱりミズナラなのか、どういう設計思想なのか・・・
という点がどうしても気になったわけです。

やはり記載のある1945年蒸留余市、1969年蒸留宮城峡は
ミズナラで間違いないみたいでした。

1969年というとホワイトオーク樽が入り始めてきた頃で
まだまだミズナラ樽が主流だったそう。そう、戦争によって、
アメリカンオーク樽がパッタリと途絶えてしまい、
戦前のある時期から日本のオークすなわち、
ミズナラ樽に変わっていたのですよね。

ただ、水漏れしやすく加工はしにくく、扱いづらいうえに
また熟成の香味も短い熟成だとイマイチ・・・と
思われていたふしがあり、サントリーさんもしばらくは
おおっぴらには使わなかったんですよね。

そして、ミズナラをことさら主張することがない
ニッカも使ってはいたものの、そこをアピールはせず、
昭和50年代までにほぼミズナラ樽は終息。

逆に言えば、1975年以前の40年以上クラスの
超・超熟原酒にはミズナラ樽が多数残ることになります。

とはいえ、わたしが受けた感じとしては、
サントリーと違って、ニッカはあのミズナラ感は
ウイスキーの香味をミズナラ感でベタ塗りするので、
あまり全面的には使いたくないという雰囲気を感じました。
もちろん、直接そうはおっしゃいませんがね・・・

あくまで余市新樽やヘビーピート原酒のような、
少し加えて味わいに幅を持たせるための原酒として、
使っていこうという意思を感じますね。

一旦止めたのも「主流」の樽としてはやはり
ホワイトオークだろうという判断があったものと思われます。

ということは、逆に言えば1960年代に仕込まれて、
10年そこそこで出荷された1970年代くらいは、
ミズナラ熟成の原酒が通常ラインナップに
使われていたんだろうなぁ、ということでもあります。

以前、日田洋酒博物館でオールドのG&Gを飲んで、
もちろん経年変化という意味での違うはあるのでしょうけど、
酒質が違うなぁと思ったことを思い出しました。

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ミズナラ?という観点でもう一度飲んでみると、
また発見があるかもしれませんな。

とはいえ、10年ほど前からミズナラ樽を毎年数十樽くらい
仕込み始めているそうですね。ミズナラだと10年くらいでは
ちょっと物足りないと思うので、隠し味に使えるのは
かなり先になりそうな予感。

でも、やむなく使う時代から個性の一つとして
育てる時代に変わってきてますからね。
ニッカにもミズナラ感がプラスされる日が楽しみです。

■竹鶴政孝のウイスキーセミナー

ということで、続いてセミナーです。

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またもや「凛として」を頂いてしまいました(笑)

今回の目玉はこれでしょうね。
カフェモルトとカフェグレーン古酒。

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今再びの佐久間さん。

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一行で片付くオトコ・竹鶴政孝。
こう言えるのはかっこいいですよねぇ。

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エンブレムの話。ニッカさんはよくこの話をして
兜が山中鹿之助なんですよーとおっしゃいますが、
サントリーウイスキーのエンブレムはなんじゃろね?
と思ったり、思わなかったり。

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政孝さんのスコットランドでの実習。
マッサンではロンモートと表現されていた、
ロングモーンもありますね。

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ただ、ロングモーンは1週間だけであって、実際は
ヘーゼルバーンのほうが長いんですよね。
ネトルトン博士から法外(?)な授業料を提示されて
諦めた後にロングモーンを訪ねて実習。

このあたりは「エルギン日記」という記録があるそう。
竹鶴ノートとは別にこれを直で読んでみたいですね・・・・

そのほか、グレーン造りを学んだとされる
ボーネス工場での実習についても、
公開はされてないそうですが史料が残っているそう。
読みにくいんだそうですが、これも興味ありますね。

そして、帰国して摂津酒造でウイスキーをつくれない
とか鳥井時代は軽く飛ばして(笑)自立したところから。

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りんごのシードルとかジュースとか、
マッサンに合わせて、復刻版でないかなぁ(笑)

ニッカの商標は有名な「大日本」の「日」と
「果汁」の「果」をとって「ニッカ」としたわけですが、
もうひとつの理由もあったようです。

当時(昭和初期)横書きする際には右横書き、
つまり、右から左に書くスタイルが主流。

そんな中で、左横書き(左から右)も生まれ始めていて、
混在していたんだそうです。そんな場合でも
間違って読まれない(カッニは非常に読みづらい)ことも
「ニッカ」になった理由のひとつなんだそう。

そして、宮城峡。基本的にはつくりわけでは
如何ともしがたい異なったタイプの原酒がほしかったこと、
そしてウイスキー自体の需要も伸びていて、
生産力自体を伸ばす必要性もあって建設されました。

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今では日本最北No.1/No.2の蒸留所ではありますが、
道東でもウイスキー蒸留所ができる見込みなんですね・・・

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ニッカとは違うけど、これはこれで楽しみな話。
それこそ今マッサンでやっているような、
工場の立ち上げの苦しみがあるのでしょうね・・・
蒸留開始したら見に行きたいなぁ。

・・・閑話休題。

寒い北にこだわったのは、製麦・醗酵・熟成のいずれにも
涼しいことが求められるから、なんですよね。
今では製麦は輸入するからいいですが、
醗酵も関係するんですね。酵母がダメになると。

そして、熟成では香味、特に華やかなエステル成分が
気温が高いことで揮発しやすいってことなんですね。

これ、逆にインドのウイスキーや台湾のウイスキーと
比較してどう気温が高いことを克服しているか?
というのと合わせて理解したいですよね。

以前、台湾に見に行ったときには、熟成に関しては
温度管理をしながら熟成しているということが
わかっているのですが、醗酵がどうしているかは
ちょっと訊き出せなかったんですよね・・

それでも熟成は早めだからな・・・台湾。
KAVALANは2008年操業開始だから、2020年くらいには
10年超えの原酒もできてくるわけですが、
それがどうできるかですね・・・また脱線(笑)

余市の地形。海に面し、余市川に近い位置。
この余市川にかかる余市橋に立って、
海からの香りを感じるのが好き。

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ホントにね、余市のピーティ&ソルティを
思い出させるような香りなんですよね。

そして、地形図をみると東西と南は山。
北からの潮風が籠もるような感じになるんでしょうか。

Yoichi_chikei

余市に入社した佐久間さんの体験談なんかも紹介。
ピンチヒッターで石炭の釜焚きもされたことがあるそうで
やはりかなりの肉体労働ではあるそうなのですが、
焚けばいいというものではなく、ゆっくり焚け、
パイプの温度を確認して温くなってきたら、火が強すぎると。

麦汁は透明感のある飴色でないといけないだとかも
含めて政孝さんの教えなんだそうですね・・・
こういう肌感覚というのが大切なんでしょうねぇ。

一方で宮城峡。ホント森の中の蒸留所ですよね。
白州も森の中なんですが、白州と比べクリーンさや
若葉のような感じよりは、フルーティな印象が強いです。

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余市は酒質も強いし、熟成環境から受ける影響も強いし、
強い影響要因同士がバチバチ絡み合う感じですが、
宮城峡はやっぱり白州より、原料や樽由来の影響が強く、
熟成環境の影響は弱めなのなぁ・・と思ったり。

さて政孝さんは、最初は骨太のウイスキーを造ることを
目指していましたが、それは手順としてはまずそれ・・・

理想の姿は、タイプの違うモルト原酒と
しっかり香味の残るグレーンウイスキーでブレンドする
ブレンテッドをつくること、だったわけですよね。

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政孝さんの考え方の大きな特徴として、
ここで挙げられている品質本位とパイオニア精神が、
モルトだけでなく、しっかりグレーンにも向けられている
という点を見逃せないのではないかと思っています。

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というのも、サントリーとの比較しちゃうんですけど、
ウイスキー好きな人は、サントリーはサングレイン知多で
つくっていることや、いくつかタイプの作りわけを
していることは知っていると思います。

最近では、知多ブランドを押し出していこうとする
動きもある
わけですが、創業は1972年なんです。

そして翌年の1973年に白州蒸留所が開設されますが、
あまり知多蒸留所の解説には触れられることはないんですね。
それはまぁ、必ずしも悪いことではないんですが、
創業者である竹鶴政孝が、自分の手で複数のモルト原酒と
グレーンの生産をするところまでこぎつけたという点。

たぶんそのスタンスは竹鶴ノートを執筆していたときから
ブレない理想だったんでしょうね・・・

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竹鶴ノート執筆が1920年、宮城峡稼動が1969年。
政孝さんが記した理想を50年もかけて、本人の手で
実現したというのは感慨深いものがありますね・・・

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ご自身でも幸運だったと振り返ってられますが、
やはり、これは政孝さんがグレーンをかなり重視していた
証左だろうなぁと思うわけです。

実際、こういうことも言ってられますしね。

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そう考えると、ブラックニッカ1級(現・ブラックニッカ
スペシャル)やノースランド丸瓶というのは
エポックメイキングな商品、なのかもしれませんよね。

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そして、最近の挑戦としてはカフェモルト。
1980年代からはじめていますが、原料(グレーンVSモルト)
3倍にもなるそうで・・・今ではニッカの顔のひとつ、
にもなっている気がしますけど、政孝さんは
どうおっしゃるでしょね?

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そして、品質第一主義・・なのは朝ドラ「マッサン」でも
たびたび描かれているところ。

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1940年の初出荷も、どんなに経営が苦しくても、
熟成途中で出荷されなかったというところは、
やはり白札に対する政孝さんの想いもあるのかなぁと。

そして、コレも有名な話、説得されて説得されて
3級ウイスキーを泣く泣く投入した話。

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そして、ブレンドの話。これ佐久間さんになってから
特に言及されることが多いかなと思うんですが、
ブレンダー同士のコミュニケーションをしっかり
するための香味の表現の統一ですね。

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だいたい1ヶ月でサンプル取得、1ヶ月でティスティング、
1ヶ月で処方を決めていくんだそうです。サンプル取得の際に
熟成途中のもの同士を混ぜたり、長期熟成のものをまとめて
残したり・・・なんてこともするみたいです。

ティスティングは一日に100~150が限界とのことですが
毎回ブレンダー同士意見を交換、香りのイメージを合わせる…
ブレンドの技術を伝えるってこういうことなんですねぇ。
素人は好き勝手評しますけども(笑)

最後に、THE NIKKA 12年を試飲。
解説を聞きながら、頂くのは初になりますね。

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80周年だから、THE NIKKAで決まりでしょ!
と即決だったそうですね(笑)コンセプトはピュアモルトで
培ったブレンドの延長にあるブレンテッド。

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グレーンの比率が低い、モルトの比率が高い・・・
とは聞いていました、ブレンテッドの定番としてではなく、
すでにピュアモルトでバランスを取っているところに、
グレーンを加えてみると、どうなるだろう?ということ。

比率としては、6割モルトで4割グレーンだそうですね。
キーモルトはバーボンリメイドとシェリー。

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味わいとしては、ビターめで樽熟感もあるので、
普段飲みにしたいところではありますが、
ここ最近は自分としてはスーパーニッカやフロムザバレルが
普段飲みウイスキーとしては、盛り上がってますので、
まぁ折を見てちょくちょく仕入れますかねぇ。

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ということで、ウイスキー試飲タイムに移りますぜ。
カフェグレーンとカフェモルトの古酒、
持って帰ってきたらよかったかなぁ・・・美味かったけど。

いずれも平均20年overの貴重な原酒だったからなぁ。
グレーンのドーンとした押しの強い甘みもいいけど、
クッキー的でふわっとしたカフェモルトの甘みが好きだなぁ。

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