再び現存櫓を追う!その4 福山城伏見櫓+広島城+ニッカバー今市。
さて、翌日は福山へ。福山城伏見櫓の公開は
11月3日この1日のみだったので、これに合わせて
福山にとーちゃーく!
福山駅南口。すっかり様変わり・・・・
福山城の遺構を活かせ!という声もあったんですが。
すっかりその様相はなく・・・ひどすぎる。
気を取り直して、北口に向かって福山城本丸へ。
駅前の通路は濠跡ですね。
このためにやってきた・・・伏見櫓。
正直なところ、重箱櫓の二重櫓はちょっと不恰好ですが
望楼部分の三層があるだけで、随分と印象が変わります。
もうひとつの重文、筋鉄御門。
こちらは中に入る機会がないとのこと・・・
こちらも公開お願いしまーす!
そして、資料が配られるんですが、
これがなかなかよくって☆
立面図の外観と内部構造が分かる資料に・・・・
西から伏見櫓を望む古写真。津山城よろしく
キュッと櫓が詰まってる感じがしてイイ!
今だと県立博物館前、福山城二の丸西御門から
眺めるような感じになるでしょうか。
往時の復元図。二の丸の入り口だった鉄御門は
ちょうど今の福山駅の構内。福山城って、
水濠がすっかり埋まっているのが残念だよなぁ…
もっと南側に福山駅つくれよ・・・
そして全景。たとえ石垣だけでもしっかり
残っていたら、全然福山の町の景観って
違っていたでしょうね。
さて。。。いよいよ福山城伏見櫓。
伏見櫓と名のつく櫓は、江戸城、大坂城と福山城。
大坂城は焼けちゃいましたし、江戸城は入れるわけない!
ので、中を見学できる唯一の伏見櫓ですね。
いざ・・・伏見櫓にイン!
と途端に、入った途端に木々の甘い香りが・・・・
高さはそうでもないが、かなり広い印象。
八間×五間の広さだとか。
どうやら、ヒノキは多少のスーッとした香りがあり、
復元したてだとすごく清々しくて、時が経つにつれて、
穏やかに気品がある香りになっていきますが・・・
マツの古材は、温かみと少し甘い香りがするような。
マツの香りも、ヒノキとはまた違うよさがあるな、と。
(ここまでずっと古材をくんくんしてます・・笑)
雨水をあつめて流す仕組み。金属で覆われてるのは
ちょっと珍しいかな?
筋鉄御門のほうには狭間。実は狭間はすごく少なく、
一階の東側にしか狭間はないんですよね・・・
梁にうっとりするのは、毎回の話(笑)
柱に臍穴が残ってるのは、伏見城では
ひょっとしたら違う用途に使われていたのかも??
さて、2階へ!わくわく☆
やっぱり、急は急。でも、これでないと
櫓や天守に入った気にならないよね!
ちょうど、望楼部分のあるところが仕切られ
白漆喰がキレイに施されてます!そしてその奥には
望楼部分である三階への階段。
二階への階段から眺めると、すぐ近くに
三階への階段もあって、ちょっといいアングルかと。
なんとなく・・・ですけど。
両脇の部分はこのように屋根の構造が
ハッキリ見えますね。つくりからすると、
白漆喰ではありますが、望楼型天守に近いのかも。
二階のこの梁の曲がりっぷり!上手く使いこなす
職人芸ですなぁ・・・スゴイ!
あ、これも臍穴残ってる。
この梁の折れ方!かっくーんってなってる。
使いこなし大変そうだ・・・
東側から枡形内を・・・伏見櫓と筋鉄御門で
両方から迎撃!
が、二階には東面も狭間がないんだよね・・・・
窓からで十分ってこと?
そして、伏見城からの移築の根拠となった
「松の丸東やぐら」の銘。チョークで白く分かるように
してくださっています。回りの方が白墨白墨と言っていて、
時代を感じるなぁ・・・と思ったり(笑)
零れる光。日中はけっこう採光具合もよく、
明るいようです。
南面の眺め。この先に鉄御門や追手門を想像するのは
もはや難しい・・・・
ということで、二階も広さは一階と同じですが、
左右の階上に屋根の木組みが見える分、開放感があって
空間的な広がりを感じましたね。
さて、望楼部分の三階へ!
およ、このVの字はどこかでみたような・・・・
後世の補強かなぁ?とも思ったのですが、
それだったら、熊本城宇土櫓のように鉄骨に
するだろうし。移築したときに補強を入れたのかも。
V字型は、東西方向に入れられています。
後からな割りには縦の柱をへこませて継ぎ手になってるし、
少なくとも明治以降に改変されたわけではなさそう。
あまりにもきれいに折れ曲がった梁にビックリ☆
ここに使わない理由はないよね!ぴったり!
あれ、ないと思ったら南面に狭間が・・・
随分遠いところ狙うのね・・・
櫓内から見る櫓の瓦の様子とかも大好物。
うーむ・・・お泊りしたい・・
あ、あんなところに葉っぱが・・・(笑)
でも、やっぱり見上げて木組みの素晴らしさに
酔いしれるのもいいよなぁ・・・
窓の扉の滑車。すべて木製だけど、
いまだにちゃんと動きます。
ここの窓。三階東南隅東側の窓。
おっと、ここには継ぎ手の跡・・・松の丸東櫓って、
実は形状はまったく違っていて、材だけ活用されたのかな?
名古屋城清須櫓も清須城の材「も」使われていただけで
移築ではなく、建材利用だったそうだし。
そうそう、人がいる左上隅、櫓の北西角なんですけどね…
窓にこんな仕掛けが!!
上にも穴が仕込まれています。
上まで引き上げたところ。この飛び出ている分だけ、
角材を上に持ち上げることができる仕組み。
平常時はこうね。
引き上げた下の部分、階段状になっていて
外れにくい仕組み。芸が細かい!
さて・・・せっかく無料なので、天守にも。
もうちょっと丁寧に扱い、そして史実に近づけて
あげればいいのになぁ・・・
毎回撮っちゃう、安土城天守と江戸城天守の
ペーパークラフト。豊臣大坂城天守はないんかい!!!!
あの教会行っておけばよかったな・・・
と後から後悔。こういう建築も好きなのです。
天守の瓦で休憩中の鳩さん。雨降ってても
そこでいいの?(笑)
伏見櫓と筋鉄御門はよく見えない・・・(泣)
このあと、もう一度伏見櫓を見てきましたが、
中を見ている間に雨が・・・ということで、
櫓の中の香りが一番強まってきて
スーハースーハー・・・(笑)
さて、この後は前回デジカメで撮れなかった
二の丸西御門櫓石垣へ・・・
よくみると、新幹線ホームを支える柱が(泣)
これ石垣崩ししちゃてるよね・・あぁ。
残ってるだけマシかもしれないけど。
逆側は完存。まぁこれだけでも・・・
北側から見ただけだったから、柱がずっぽりっての、
気づかなかったんですよね。よく残ってるな、
と思ったんですが。いえ、繰り返しますが
残ってるだけでもありがたいのですよ?
先ほどの古写真に近いアングル。
今じゃ、伏見櫓ではないですけど、
往時は櫓がたくさん・・・
さて、新幹線ホームから伏見櫓の勇姿をば。
望楼部分の屋根が眼に見えて、ちょっとかわいいんだよね♪
さて、このあと、ちょっと広島に寄り道☆
何気なしにみていた通路に、内濠と中濠を地下で
結んでいた暗渠跡。し、知らなかった・・・
暗くなっちゃいましたが、二の丸表御門。
ま、もう時間的に入れないわなー。
ただ、天守には何とかは入れそう。
企画展「輝元の分岐点」に行きますよー!
広島城天守。フォルム的には非常に好みです(笑)
タイムスリップして現存天守に入りたいですわ・・(妄想)
デラックス版の広島城天守プラモに萌えるなど・・・
だってだって小天守二基がちゃんとあるんだよ???
さて、「輝元の分岐点」ですが、
毛利はそれほど詳しくないこともあって、
非常に興味深い展示でしたね。
毛利輝元が山縣就相という家臣に送った書状に
山縣昌景が安芸山縣から分かれたんじゃ?
という説を思い出し、ここに来ても甲斐武田が
頭を離れていないところを露呈したりしてましたが(苦笑)
そもそも毛利と織田の全面戦争の背景には、
足利義昭が転がり込んできたのもあるんだ・・・とか。
ただいずれ対決は必要だったでしょうから、
全面戦争のよい口実だったのかも。双方にとって。
吉川広家書状には、小早川隆景と吉川元春が秀吉軍を
追撃しなかったことが毛利の安泰につながり、
隆景の自慢だった・・・との由が記述。
まぁ、後の歴史を知っていると結果論ではあるのだけど、
その他の本能寺の変直後の書状を見ても
当時もかなり情報が錯綜し、その中でも毛利に
有利なシナリオを綿密に探った中での、
ひとつの結論にすぎないのかな、と。
場合によっては、追撃して秀吉軍を壊滅させられた
可能性すらあるわけで・・・ただ、その後がどうなったか?
というとまったく予想できないなぁ。
毛利が天下を取るのはちょっと考えにくいし、
戦国時代が終わるのが遅れたかもしれないよねぇ。
ただ、秀吉だけに通じるのではなく、誰が信長後継になるか
を冷静に見極め、最善のチョイスを探る…
その切迫感が書状からは感じられた。
そんな毛利にとって、旧織田家中で最大勢力となった
羽柴軍と天正壬午の乱で確実に強くなった徳川軍が激突した
小牧長久手の戦況は、ものすごく大事な一戦。
実際に固唾を飲んで見守っていたことを思わせる書状があり、
気が気ではなかったピリピリした空気感が迫ってくる。
戦況は徳川優位に進んでましたので、
ある程度リアルタイムで知っていたとすると、
やばい!秀吉苦戦!ど、どないしよ・・・
みたいな感じだったかもしれませんよね。
さて、広島城を撤収したあとは、広島に長期滞在中の
寺旅人さん(@TERATABIST)と宴に入ります☆
広島なのに福岡の料理の店・・ということで、
ごまさばmgmg。安くて美味し。
そして、その後はニッカバー今市さん。
寺旅人さんもお越しになりました!
ちょうどこの日は日本シリーズの最終決戦。
普段あまり野球見ないんですが、マスターのワンセグを
活用してバーで野球観戦(笑)
楽天の優勝が決まったら、マスターのおごりで
ビールで祝杯をあげる!!
もちろん、今市さんでしかいただけそうにない
レアなニッカも頂いてますよ。
旧スーパーニッカ(ウチにも在庫あるけどね)
余市のウイスキー博物館にもあった
「シングル」モルト北海道・・・・
そして、カフェモルト12年。甘いウエハースのような
麦感あふれる愛しい一本。
そして、楽しい宴のあと。
広島のお気に入りだったレトロな喫茶店、
パールさんがもうないことを目の当たりにする・・・・
ありし日のパールさんで頂いたミルクセーキ。
暑い夏にシャキシャキのシャーベット状のミルクセーキ。
優しい甘さに癒される逸品でした・・・(泣)
さて、翌日。広島駅でバッケンモーツアルトの
ザッハトルテ☆ザッハトルテだいすきぃぃぃぃぃぃ・・・!!
スタバのザッハも好きですが、ここもおいしいのです…
広島に行ったとき限定ですがね・・・
ということで、この日のうちに京都を経由して
東京に・・・しっかり京都でもグリーンティーと
ほうじ茶チョコをmgmg(笑)
てことで、相変わらずの強行軍でした(汗)
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コメント
はじめまして。
伏見櫓を検索していたらこちらのブログに出会いました。
天守から西に見えるゴシック建築風のは
結婚式場なんです。
最初は違和感ありまくりでしたが
最近はすっかり地元の景観となりましたね。
投稿: タロ | 2014.11.04 01:04
nikko81です。
●タロさん
はじめまして、ようこそお越しくださいました。
結婚式場だったんですね・・・
立派な教会だなぁ・・と思ったんですが。
ある程度時間がたつと、なじむものですね。
投稿: nikko81 | 2014.11.16 22:15