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『竹鶴ピュアモルト』発売記念テイスティング会。

さて、ちょうど柏ウイスキーフォーラムが
あったくらいに発売になった竹鶴ピュアモルトノンエイジ。

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今回その開発設計を担当された森ブレンダーが、
NIKKA BLENDER'S BARにて、その開発にまつわるお話を
してくださいました。ちなみに、限定品のシェリーウッド
フィニッシュは、山下主任ブレンダーの担当だそう。

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この日はお休みだったので、余裕を持って会場入り。
とは言うものの、前日まで激務で15時間寝たんで、
さほど余裕があったわけでもないんですが(笑)

この日は趣向を変えて、ハニーハイボールを。
パレスホテル立川でも、立川産の蜂蜜をつかった
立川はちみつハイボールを出していますが、
こちらも竹鶴17年。相性がいいのでしょうね。

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スッキリレモンもいいのですが、重厚感のある
17年はオレンジくらいのジューシー&フルーティーさも
しっかり合いますね。カフェソニック一本槍じゃなく、
こっちもええですなぁ。

さて、本日の試飲は竹鶴ピュアモルトのほか、
シェリー樽&バーボンリメイド樽原酒。

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今回のキーモルトはこの2種。若い原酒が加わり、
華やかさに少し振った設計のノンエイジなので、
リメイド樽はなるほど…と思いましたが、
シェリー樽もキーになってるんだなと少し意外な感じ。

さて、森さんのお話が始まります!

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「おいしく飲みやすいピュアモルトを、より多くのお客様に」
というのが、竹鶴ピュアモルトのコンセプト。

モルトらしい深いコクと味わいにブレンテッドのような、
飲み飽きなさ、飲み口のやわらかさをどう融合させていくか。

・・・ここがブレンダーさん方の技の見せ所でもあり、
ニッカがブレンテッドだけなく、ピュアモルトに
力を入れる所以でもあるところですね。

さて、ここから今回の新製品のお話。

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従来の竹鶴シリーズにない「華やかさ」を
出すことが今回のポイント。穿った見方をすれば、
サントリー同様、今後更なる原酒の出荷増が予想される中、
12年以下の原酒を以下に使いこなすか?という課題は
避けて通れないという背景がありますよね。

若い原酒を使いながらも竹鶴らしさを失わせず、
この華やかさとどのように付き合っていくか?
というひとつの結論が今回のノンエイジなんだろう、と。

その策として挙げられたのが、ふたつ。
シェリー樽&リメイド樽のキーモルトと43%化。

●シェリー樽&リメイド樽

華やかさ=シェリー的な感覚は王道ではありますが、
酒齢構成が若くなりつつも、ボディ感を持たせる、
そのためのポイントが、リメイド樽なんだそうです。

リメイド樽とは、古樽の鏡板を新材に取り替えたもの。
新樽としての熟成感と古樽の穏やかさがあり、
「ボディ感」を上手く引き出すには、これが最適だったよう。

熟成感を上げるために新樽も検討したそうですが、
生の木の香りが出たりとか、扱いが難しく
上手くハーモナイズさせるのは厳しいようで…

●アルコール度数アップ(40%→43%)

そして、アルコール度数のアップ。
竹鶴12年は40%でしたが、竹鶴ノンエイジは43%。
当然ながら、アルコールに溶ける香味成分は
アルコール度数が高いほうが多く含まれるわけで…

冷却濾過(チルフィルトレーション)する際に、
析出して取り除かれてしまう成分は、ボディ感や口当たりに
影響する長鎖酸脂肪エステル物質だそう。

一方で短い鎖のエステルがフルーティさに寄与するらしく
長い鎖のエステルがなくなってしまうと、
自然とフルーティさに寄ったライトになっちゃうとか。

というわけで、アルコール度数が多いほうが
この物質が残りやすいわけで、少しでもバランスを
保つのに寄与させよう・・ということとか。うむ。

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今回の処方にたどり着くに当たり、竹鶴12年と同じように
40度から始めたそうなですが、ボディ感がなさ過ぎだと。

バッティングの見直しもしながら、そこから1度刻みで
変化させていき45度まで試し、各々冷却濾過をして
析出する成分の分析を行ってどこが最適かを
見つける地道な作業の繰り返しだったそうですね・・・

ということで、見つけた最適43度。
43度を超えても、いいウイスキーにはなるそうですが、
今回の竹鶴12年後継の竹鶴ピュアモルトとしては、
コンセプトに合わないかなぁ・・ということで却下。

コンセプトとは、従来の竹鶴12年から、
少しだけ華やかさ方向にシフトするってところですね。

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コレ実は、山崎/白州10年 → 新山崎/白州でも
取られている手法だと気づきました。なるほどっ!

そして、ここはご参考・・・の説明でしたが、
ノンエイジになるからと言って、構成原酒が若い連中だけ
ってことには、ならないということですね。

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もしそれでつくれるんなら、神レベルだと(笑)
従来の酒齢構成に若い酒齢のものも
増やしたということですね。

そして・・・いよいよティスティング。
結論から言うと、シェリーがすごく単品でも美味しい。

●シェリー樽構成原酒
シェリーって、ゴムとか硫黄とか(実はわたしは硫黄はOK)
雑味雑臭が出やすいところもあるんですが、
うまく華やかでシェリーらしい甘さ「だけ」が
キレイにまとまった感じがしますね。

ただ、けっこう骨太な感じもしていて、
イメージ的には余市蒸留所のカスク15年シェリーから
ピートの強さを適度に抑えたようなそんな感覚。
追って、ダークチョコや薔薇の香りも…

●リメイド樽構成原酒
リメイド樽はウェハース的な甘さが最初に感じますね。
やっぱり新樽のガツーンとした強烈なバニラや
木香の強さが好きなわたしにとっては、若干パンチが物足りない。
そして、旨みと酸味が感じられましたかね。控えめな都昆布。
少し時間を置くと、ウッディ感がアップはしてきます。

●竹鶴ピュアモルト
そして・・・竹鶴ピュアモルト。竹鶴12年につながる
ウッディ感も残したとのことですが、ライトで酸味のある
感じが(このときは)後になればなるほど、
感じられたように思いますね。シェリー感はわからない…

全体的に言って、少し好みから外れた感はあるのですが、
それでも大枠の方向性は守られた感じはしています。

そして、飲み方のご提案。オレンジスライスと
合わせてハイボールにしてみるのもいいですよ、と・・・

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元々、ある程度の酸味を感じられるので、
レモンやライムでは、少し酸味が強くなっちゃうのかな?
確かにオレンジのほうがイケる感じはしました。

さて・・・改めて、竹鶴12年との比較をしてみましょう。
ノンエイジは華やかさというよりも、酸味のある爽快感。

ウッディ感のある12年にプラスされたという以上に
ドライで爽やかな印象があります。
探せば、12年的なの印象はあるんですけどね・・・

大きく変わったかというと、山崎10年→新山崎、
的な変わりっぷりではないのですが、
好みからはちょっと外れたかな、と。

個人的にはこのクラスだとピュアモルトには
こだわらず、スーパーニッカやフロムザバレルあたりを
チョイスしそうな気が。こればっかりは好みで・・・

ま、他にこの手の個性を感じる廉価版ウイスキーは
ニッカではないように思うので、カブりはなく
商品戦略上は悪くないんじゃないかと。
(上から目線ですね、汗)

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