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江戸城を識る。

気軽に行ける大城郭。都会に住んでいれば、
その都市の基になった城が一番身近な城ですが、
東京だったら、もちろん江戸城なわけです。

城としての好みは、豊臣系の大城郭、
豊臣大坂城や岡山城、広島城、福岡城、熊本城…
といった望楼型櫓(天守)に下見板、野面から
打込接への過渡期くらいの石垣・・なんですけども。

大阪を離れちゃってるので、大坂城はなかなか
調べたりするのはシンドイし、豊臣大坂城は
安土城と同じくかなり謎に包まれ、
史料をどう解釈するか?という難しい領域に
なっちゃいがちだよなぁ…と最近思っていて。

岡山城や広島城も、大阪からも近くはないし
ましてや東京なら1年に一度行けたらいいくらい…
ということで、一昨年あたりから江戸城を識るための
セミナーやイベントなんかには、顔を出してます。

ここ最近もいろいろと江戸城を文字通り
いろんな角度から実物をいろんな角度から撮ったり、
史料を見て想像を膨らませるなど、かなり深く
ハマりきっています。楽しい。

おもしろいのが、特に徳川幕府や史料が残ってる
天守を建てた秀忠・家光、あるいは幻の正徳度天守を
企画した新井白石・・といった関わった人に
それほど興味はないのに、純粋に建築物として好き、
というのがハッキリしてきているんですよね。

特に図面。一度、川越城の櫓図面を見に行ったときにも
思いましたけど、図面ってイイ。当たり前ですが、
絵図とかと違って、実用的な設計図面なので写実的。

図面が残ってる城郭建築って、なんだか将来に
期待が持てそうで・・・再建とまでは行かなくても、
CGとかにできやすそうじゃないですか。

ということで、ここ最近1ヶ月ほどの江戸城充をば。

■パレスサイドビル

これ、知ってる人は知ってるみたいですが、
ちょうど江戸城の帯曲輪と平川門の枡形が見られる
イイ位置にあるパレスサイドビル屋上。

平日の11:30~14:00まで屋上を公開していて
平日だけ・・ではありますが、北側から江戸城を
一望できるのは、かなりレアなところです。

大手濠と平川濠を遮る細長い曲輪や北桔橋門遠景、
そして平川門枡形が俯瞰できるスポット…なんですが、
ここ撮影禁止なんですよねぇ・・・

何でだこのやろー!ということとパレスサイドビルに
許可なき撮影は禁止とあったんで、許可おくれと
パレスサイドビルに問い合わせしてみましたが、
警察からの指導で許可は出せないとのこと・・・・

警察にまで訊いてみる?と思ったけど、
いっかそこまでは・・ということで写真はなし。

皇居だから・・なのかもしれないけど、
それだったら麹町とか半蔵門側のほうが御殿に
近いわけで、こちらからは見れないしねぇ。

確かに帯曲輪と平川門枡形は貴重だけど、
そこまでお気に入りスポットじゃないしなぁ…ま、いっか。

さて・・・少し東に行くと?

KKRホテル東京

熊本城の見栄えがとってもよかった
KKRホテル熊本。ということは江戸城も?
と思って、やってまいりました。

目指すは展望レストラン「芙蓉」

お肉に…

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響12年ハイボールを飲みながら…
優雅な平日ランチ(笑)

P1230831

窓の向こうには江戸城が広がります…が、
帯曲輪や平川門は見えず、下梅林坂門跡や艮櫓跡。
ちょっと櫓跡とはわかりにくい感じ。

むしろ、天守台方面に目を向けて、
アチラに天守があったら…と想像するほうが
楽しかったですね。いい姿で観られるんだろうなぁ。

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ラウンジバーもあるんですが、江戸城に
背を向けちゃうので、立地的には残念ですね・・
ニッカ中心に置いてるのは、好感度高し(笑)

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HAPPY HOURは響がおトクかなぁ。

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■パレスホテル東京

さて、大手門前にちかいパレスホテル東京へも潜入。
大手門は見えませんが、桜田二重櫓(巽櫓)や
和田倉門枡形の石垣がよく見えますね!

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4Fのエスカレータを上がったところから、
富士見櫓がお顔を出してました。高さ的には、
ちょうどいい感じですが、気がもう少し退いてくれれば…

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ラウンジバー「Prive」にも入ってみましたが、
眺めという意味では、×でした。

フランス料理「CROWN」なら眺めはいいかも…

ウイスキーもあったんですが、お紅茶を。
Irish Malt…アイリッシュウイスキーと
カカオのフレーバー。やっぱりウイスキーだ(笑)

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さて・・和田倉噴水公園そば。このあたり、
石垣を途中で崩して明治に積み直している感じが
はっきりわかりますよね…そして、明治の石垣ってば、
もう無粋なこと・・いやーん。

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和田倉門櫓門跡。門がほしいなぁ…門が。

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枡形内で江戸城には珍しい円い石。

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■丸ビル・新丸ビル

これは意外な発見で、江戸城を見ようと思って、
訪れたわけではないのですが…新丸ビル。

ちなみに、丸ビルからは東京駅がきれいに見れます。
新丸ビルからも見えるんですが、この時間の
太陽の位置関係からすると、丸ビルのほうがキレイ。

P1240328

さて新丸ビルに移って江戸城方面。
西の丸大手門(皇居正門)方面は、遠くに見えるのみ、
伏見櫓は見えませんね。奥には国会議事堂。

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およ、ビルとビルの隙間から富士見櫓が
見えるではないですか!

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確かに地図を見ても、新丸ビルと北洋銀行と
東京海上日動のビルの間を抜けて富士見櫓を結ぶと
一直線なんですよね。桔梗門・巽櫓もほぼ線上。

Marubirufujimi

ね、このアングルいいですよねぇ。
このときばかりはレンズ換えて、望遠レンズで
写したいと思いました(笑)

P1240343

ま、巽櫓前あたりからでも見えはするんですけどね…

P1240365

でも、どうせ撮るなら巽櫓と富士見櫓をセットで。

P1240360

「徳川将軍家の器」展

そして、日比谷公園のほうに向かいます。
「徳川将軍家の器」と題した展覧会が日比谷図書文化館で
やっていたんですが、そこに幕末に江戸城の作事を
担当した甲良家に所蔵されていた精巧な櫓と
櫓門の雛形があり、それが展示されていたんです。

何度も撮ってるくせに撮らずには、通過できない…
伏見櫓。二重櫓だけど、唐破風がある分、
ちょっと他と一緒にしないでよね、的な感じがします(笑)

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二の丸大手門。難しいでしょうけど、
櫓門と平行にあった高麗門、元に戻ったらいいなぁ。

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そして、「徳川将軍家の器」展へ。

P1240375

20130310190942

器展だっちゅーのに、櫓と櫓門の模型(雛形)ばかり
見入ってましたが…特にどこの櫓・櫓門という伝承はなく、
単純に三重櫓雛形・本丸櫓門雛形ということらしく。

1.旧江戸城三重櫓模型(雛形)
東京国立博物館蔵、Image:TNM Image Archives

C0098882

2. 旧江戸城本丸渡櫓模型(雛形)
東京国立博物館蔵、Image:TNM Image Archives

C0098883

※以上、(株)DNPアートコミュニケーションズ様より
 画像利用の許可を頂いています。無許可複製は禁止です。

コレを見ても、三重櫓は各櫓で破風の形状に
違いはあるにせよ、基本構造は共通だったんだろうな、
という気がすごくしますね。

あとは、破風の形状(切妻破風か唐破風か出窓付き
千鳥破風か・・・)の違いだけという感じで。
この辺も各櫓にどの破風をつけたか…
という意図がありそうで、好奇心をそそりますね。

櫓門もかなり共通性がありそうで、寸法とかも
結構に通っている気がしますが、実際現存する櫓門の
寸法ってどうなんでしょうね。

同じ寸法だったらすごいなぁ…規格化された
徳川系城郭建築の好例ってことになりますよねぇ。

認定NPO法人江戸城再建を目指す会通常総会

実は江戸城天守を再建する運動に少し協力を
させていただいて、そのNPO法人の通常総会にも
参加してまいりました。

P1240311

諸事情もあって、詳しくはあえてここでは書きませんが、
今年から来年にかけて、かなり大きな動きがありそう。

ここで感じたのは、城造りはやはり城好きだけの視点では
うまくいかないのだろうなぁ、ということでした。
いろんな思いを秘めて、江戸城天守を思い描いている人がいる。

やはり、ここは城郭建築を愛する人間として、
その歴史的・建築的意義をしっかり据えていくことが
とても大事なことだと思っています。

伝統的な城郭建築の匠の技術を伝えていくべく、
単に観光か見世物に成り下がらないよう、
しっかりとその議論の行く末を見守らなければ。

もちろん、この動きをアピールすることには、
これまで以上に協力したいと思っていて、
城好きさん目線で興味を持ってもらえる
天守再建運動になればいいかなぁと思っています。

これだけ史料が豊富な天守ですし、今後のあるべき
天守「再建」の道しるべにもなるでしょうしね。

びっくりしたのが、実は昭和天皇在位60周年の際にも
江戸城天守再建の話が大阪の元代議士で、
元建設大臣の中山正暉氏のもとで進められたことが
あったんですってよ・・・全然知らんかった。

在位十万円金貨発行と並んで、江戸城天守再建が
計画されていたとは・・・

そういえば、大阪城天守閣も昭和天皇即位記念で
建設されたんでしたね。木造再建かどうかを
議論されていたかはこの場ではわかりませんでしたが・・・

P1240312

この新聞記事は1999年(平成11年)のもので、
中山氏がずっとその思いを持っていたことがわかります。

そして、模型までつくって・・・なかなか
イイ出来の模型だと思います。いいねぇ。

P1240320

中山氏以降、歴代建設大臣の大臣室に飾られ、
このNPO法人に寄贈されて保管されてきて、
この日、改めて贈呈の儀と相成りました。

P1240318

運動の取り組みとしては、いろいろ注目する人もいて、
注目度が上がる予感はしますね。賛成も反対も、
まずは注目し、関心を持ってもらわないとね。

江戸東京博物館館長さまからは、天守だけじゃなく
大広間や白黒書院、そして松の廊下…含め、
本丸御殿の再建をしようじゃないか、という話も
あるんだそうです。本丸を丸ごと再現・・・
これほど、心震える話はないですよね!

名古屋城・小田原城をはじめとする
城郭建築木造復元との連動も楽しみですし、
城郭関連団体との交流も。

必ずしも天守だけが城好きさんの関心じゃないから
そちらの開拓も易しい道じゃないでしょうけど。

場所が場所だけに・・・と思う方もいらっしゃるでしょうが、
天皇陛下・宮内庁の皆さまのお話は聴いて下さるもの、
と思います。二条城の故事よろしく、天皇陛下が
天守に上った第二の事例になったら・・・
そして、西側の窓は断じて開くことはなく、
吹上御所を見下ろすが如き不敬は一切ないと。

江戸城がもっともっと話題になって、
喧々諤々あーでもない、こーでもないと
話題に上るようになったら、まずうれしいかなぁ。

ということで、これからも江戸城を
しっかりウォッチして行きたいと思います!

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