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二条城展。

両国の江戸東京博物館でやっている「二条城展」。
いよいよ来週の日曜日の9/23に終了。

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まぁ、二条城一口城主であり、一日城主にも
お招きいただいたということもあり、
非常に親近感のある城。

普段はやりませんが、前期後期の展示換えの
両方を見に、2回もお邪魔しましたよっ。
終わる直前は混むと思いますが、まだの方は
ぜひ行って頂きたいですねー!

なかなかいいキャラしてる「まったか将軍」。
大広間松鷹図をモチーフ。

P1160808

北大手門鯱瓦や西南隅櫓鯱瓦、徳川葵の鬼瓦、
そして・・・唐門欄間彫刻がお出迎え。
西南隅櫓鯱瓦はかなり損傷が激しく、
今回で引退かもしれませんな。

唐門欄間彫刻、色褪せてはいるが、実に素晴らしい。
眼前に飛び込んできたかのような躍動感に感動。
普段はここまで近くで見れないからねぇ。

2回行ってきた、わたしの注目ポイントを。
(前期のみの展示もあるのでご容赦・・・)

■洛中洛外図屏風に描かれる二条城天守

前後期に行った理由でもあるんですが、
数多くの洛中洛外図屏風があり、前後期で総入替。
各々見ておきたくて。前期3双、後期2双。

(前期展示)勝興寺[高岡市]蔵
慶長期の二条城。右隻右上に伏見城も描かれているが
オーストリアで見つかった「豊臣期大坂図屏風」の
豊臣大坂城みたいで、形状はあんまり当てにならないような。
家光期に拡張する前の徳川二条城の曲輪がよくわかる。

(前期展示)岐阜市歴史博物館蔵
こちらも慶長期二条城。一重の濠のみで
今の北大手門、東大手門。

東南隅櫓が描かれていなくて、創建時にはなく。
天守も中央北寄りで、家光期の天守台とは、
位置が異なり、全体的に秀吉の聚楽第的な印象。

(前期展示)佛教大学図書館蔵
こちらは今回では唯一の寛永期の二条城。
現存する東南隅櫓のほか、失われた東北隅櫓も。
東大手門の形状が今と違うのは、後水尾帝行幸後の
1662年に建て替えられているからなんだ。

五層天守の瓦が土瓦、総漆喰塗籠。
伏見城天守の移築だが、銅瓦とは描かれてない。

(後期展示)神戸市立博物館蔵
またまた慶長二条城。天守の描かれ方が層塔型っぽいが
入母屋屋根が重なる様子から後期望楼型。
淀城に移築された復元図をイメージすると、
一番正確に描かれているような気がする。

千鳥破風が全然なく、装飾的にシンプルにした
姫路城大天守に近い。

(後期展示)京都国立博物館蔵
基本的に後期望楼型に見えるのは、神戸市立博物館版と同じ。
廻縁の有無や壁に黒い柱が見え、また最下層の窓が
華灯窓になってるのが特徴。どうしてここまで違いがあるのか
というところが新たな疑問に・・・

いずれにしても、描かれ方の違いが非常に興味深いです。

■建築に関わる史料群

図面類が豊富に展示されているのも◎。
詳しくは読めなかったけど、貴重な史料だ!と感動
したのが、「京二條御城之御材木御勘定帳」。

家康築城時の建築用材の量や材種が
細かく記されている…ということは、
淀城天守の史料としてみることもできるよね。

二條御城御天守。先日、大阪のくらしの今昔館で見た
寛永度二条城天守立面図もあってニンマリ。

慶長期二条城の規模と寛永期二条城の規模の比較ができる、
二條御城絵図がおもしろい。拡張する際の割普請が
詳しく書かれて、どう拡張されたかが克明にわかる。

後水尾帝行幸に向けて建てられた行幸御殿から
地上に降りることなく、天守に向かうために
本丸櫓門に接続していた廊下部材。
驚いたのが、これの梁が展示されていたんです!

往時の部材がかなり残るとは聞いていたが、
ただ、濠に掛かる部分ではなく
二の丸部分のみが残ってるそうですがね・・・
でかい立派な梁に圧倒。上質で保存状態もよい檜材。
復原に期待がかかりますねー。

■二の丸御殿障壁画・釘隠

多くの方が障壁画が目当てなのかなーと
思いますが、江戸城・名古屋城の本丸御殿に通じる
共通したデザイン性を感じ、東京でこれを鑑賞することは
ある意味では、江戸城の本丸御殿を想像するに
十分な史料・・・とも言えるでしょうね。

釘隠は、何度も見ているがやはり一級の美術品。
遠侍の括袋形釘隠、白書院の六葉形釘隠もよいけれど、
やはり、釘を隠すには大きすぎる(笑)
花熨斗形釘隠がすばらしいね。
大広間のほうは同じデザインで、黒書院のほうは皆
デザインが細かく違うらしいよ。

竹林群虎図、名古屋城本丸御殿とも共通する
ちょっとかわいい虎、勅使の間の帳台構に
描かれる初夏の楓。うっとりしますねぇ・・・

帳台構の釘隠、縦に5つ並ぶうち、
足で跨ぐ一番下の釘隠には、徳川葵が
ないのがポイント。一日城主のときに、
教えてもらいましたよ(笑)

あと、江戸城本丸御殿の障壁画の
図面があって、如何に二条城と似ているかが
よくわかったのも、東京での展示会に
ふさわしい一品だったよね。

■幕末・明治の二条城

幕末の二条城コーナーでは、特に惹かれたのは
写真家でいらっしゃる徳川慶朝氏(徳川慶喜家当主)蔵の
二条城古写真。城内の写真は特に貴重。

そう、城内で撮らせる指示を出せるのは、
将軍すなわち慶喜その人しかありえないわけよね。

けいきさんが写真に興味がある方で
良かったよね。ありがとう、けいきさん。

そして、そのけいきさんが黒書院で大政奉還を
決めた場面を描いた大政奉還下図。
(実際は大広間で述べたそうだが)かえすがえすも
あの場に着座できたことは、貴重極まりない経験でしたね!

そして、大政奉還上意書。けいきさんの字は
比較的読みやすかったですねぇ。したためたときの、
最後の将軍としての心持ちを想像すると、ほろり。

そして、時代は変わって二條離宮時代。
特に唐門の菊花紋の飾りが興味深く
表からはどう見ても皇室の菊花紋なんだけど、
裏から見ると前にあった徳川葵の痕跡が見て取れて。

普段は据え付けられているわけだから、
見ることはできないよねぇ。貴重。
燦然と輝く二の丸御殿の大きな菊花紋、
あれも徳川葵だったんだろうね。

■そして未来へ・・・

二の丸御殿天井画の模写の様子も紹介。
史的検証に時間と労力を掛け、
て寛永当時の絵具や材料で、鋭意復元中。

あのね・・・二条城に行くと模写に置き換わった
障壁画を見て、あぁニセモノになってんだね、
という声を聞いて、実に悲しい思いをするんですよ。

後年の加筆を削ぎ、欠損を補い、慎重に
形態・色彩・画法を特定する・・
ものすごい尊きプロジェクトですよ。

現存する古きものをただ守るだけではなく、
未来に向けて生み出し続けられてこそ、
その価値が高まるわけですよ。

形あるものは、いつか失われる。
だけど、常に生み出す人と知恵があれば、
その命を永らえることができます。

障壁画に限らず、城郭であれば天守や櫓、
石垣…みなそう。形あるものを守るだけでなく、
生み出せる「ものづくりの遺伝子」を絶やさぬように。
これこそ、文化財保護の究極だと心得ます。

さて・・最後には売店が控えます。
まぁ、控えめにとは思っても、買っちゃいます(笑)

といっても、図録以外は会社のデスクでつかえる
自分向けには、実用的なもの中心。

気に入ったのが、はがきとして送ることができる
二条城うちわや屏風のように折って飾れる
洛中洛外図屏風はがき。年末の城好きさんへの
年賀状にしようかなぁ。@200円

ということで、二条城展非常に楽しめました。
繰り返しになりますが、混んではいるでしょうが、
あと1週間ありますから、ぜひぜひおいでくださりませ。

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