いま、ふたたびの秩父へ・・・(2)
蒸留所に到着。おや、手前に建物が
新しくできていますよ?
新しく貯蔵庫ができた話は聞いていましたが、
こちらは、手前がフロアモルティングをする建物、
奥が樽の加工ができる加工場。
こちらも、見せてもらえましたよ~。
ベンチャーウイスキー社長・肥土伊知郎さん。
社長御自らご案内いただきます・・ありがたい。
実はこの時、NHKの取材が入っていて、
NHKのカメラマンさんも一緒だったんですね。
ちょっとだけ、わたしも映ったり・・(笑)
秩父のお楽しみその1。発酵中のウオッシュバックの
香りを感じることができます。
こちら、珍しいミズナラ製のウオッシュバック。
あれ、ちょっと増えてる?
湯気がもくもく。
お、酵母発酵、真っ最中!極上のフルーティな香り・・
ですが、いきなり鼻を突っ込むと危険!
CO2濃度が高いので・・わたしもちょっと
フラッとしました・・・
お楽しみ2。蒸留液ノージング・・・
ということで、ポットスチル。
ポットスチルは、スコットランドの
Foresyths社製。実はKAVALANの宜蘭蒸留所も、
秩父と同じForesyths社製なんですよ。
単に蒸留液をノージングするだけでなく、
ヘッド・ハーツ・テールの部分をそれぞれ回して
頂き、その成分と香りの違いを感じます。ほぅほぅ。
間接加熱するスチームパイプ。
なかなかこういうところまで見れる蒸留所は
少ないかも・・・ね。
続いてのお楽しみ。お楽しみその3、
熟成庫の香り。少しこちらにもありましたが、
閉鎖した軽井沢の樽の一部も、ここにあるんですよ。
鏡板の色の違いは、どういう意味か
訊くの忘れた・・・
というのも、ミズナラ樽から漏れた原酒が
樽の端で固まった部分があって・・・
ここから、ものすごくいい香りがするんですよ。
まさしく長期熟成ミズナラモルトのようなっ!
これ・・すごいわ・・
こういう香りのソープや芳香剤、香水とか・・
出ないでしょうかねぇ(笑)
そしてここからが、新しい施設のごあんなーい。
ということで、お楽しみ4。
まずは、樽の加工場。さすがにイチから
つくる施設ではないですけどね。
マルエス洋樽という樽専門会社の社長さんに学び、
少しづつ樽を補修したり、リチャーされているとか。
余市や宮城峡で見た、タガを付けたり外したりする
木槌もありますねぇ。
ん?あれは、樽を造り替えた時に、
切断した部分ですかね?
こっ・・・これは・・・!!
某S社さんのOwner's Caskの樽ではないですか!
なぜ、ここに・・・(笑)
こちらはお隣のフロアモルティングをする建物。
フロアモルティングというのは、仕込みに使うモルトは、
大麦を一旦発芽させて途中で止める必要があって、
床に敷いて発芽させることをいい、スコットランドの
伝統的な方法なんですよね。
で、いよいよ今年からフロアモルティングを始めるそう。
日本のメーカーは大多数が、海外のモルトスター(製麦業者)から
買っているので、モルティングするだけでも珍しいのに、
フロアモルティングまで・・・
また、乾燥も当面は温風乾燥だということですが
秩父産の大麦がある一定収穫を見込める量になれば、
いよいよキルンを使った乾燥にするそう。
あのキルン塔で飯能産のピートで燻された
秩父産のモルトで仕込まれる日も近いのです・・・
そして・・・リチャーの実演。わぉ。
人によるリチャーは白州くらいでしか見れませんが、
秩父ではデモではなく、実際も人によるリチャーだけ。
1回目は、火の出方がちょっとイマイチだったこともあり、
2回もやって頂きました・・・
肥土さんありがとうございます。感謝感激。
1度目のほうはリチャー後の写真。
炭化した様子が分かります。
これは残った原酒が蒸発した痕かな?
で・・・2回目。こちらがかなりリチャーの様子としては
おもしろかったので、動画でご紹介!
約11分もずっと動画を撮っていたので、
途中で腕が痛くなってきましたが(笑)
参加者の皆さんの期待を一身に背負い、耐えました!
寒いだけにリチャーの炎が、暖かいんですよね・・・
白州と比べるとかなりゆっくりとした進み。
実際はこうしてゆっくりするものみたいですね。
5分を過ぎたあたりからパチパチ・・と音が出て、
9分30秒くらいから、ようやく炎が現れ、
10分くらいで炎がMAX!そして、参加者の皆さんの
テンションもMAX!わぁ~~~!
そして肥土さんの水一振りで、キレイに炎が消えてFinish!
そして、拍手と「おお~」という歓声。
えー・・その場の盛り上がりっぷりも一緒に
分かってしまう動画になっております(笑)
出来たてほやほやのリチャーされた樽。
あたたかい・・・
お寺の線香の煙よろしく、皆で煙にあたります。
美味しいモルトが飲めるような・・・
なんだか、ご利益がありそうな!?(笑)
そして、最後のお楽しみ5はもちろん・・・
ティスティングであります。
最初に頂けたのは、ニューポットと
秩父THE FIRST。秩父のニューポット、
かなり美味しいと思えるニューポット。
蒸留所によっては、飲みにくいところもありますから。
秩父 THE FIRST・・実は、わたしも持ってきて。
あまり普段はしないのですが・・
これはホントに記念なので、肥土さんにサインを
頂いちゃいました。うはは。
じゃーん。2本買ってあるのですが、
こちらはなかなか開けられない1本となりました。
で・・・こちらにあるのは飲んでいいですっての、
例によってものすごい数というか、ちょーおトク・・・
まぁ、次から次への飲む飲む(笑)
とある方が見つけたこれ!川崎グレーン1982。
これがやはり美味しかった。リリースされた1982年のモノと
同じかどうかはちょっとわかりませんが。
わたしも、1981年蒸留のボトルは持ってます。
川崎蒸留所。知る人ぞ知る、幻の蒸留所・・・
川崎大師のそば、今はイトーヨーカドーが建つ場所に
その昔、あったそうです。こちらのblog(モルト侍さん)に
詳しいので、ぜひご参考に・・・
シェリー樽熟成?と思わせるような、
濃い色をしています。実に美味しいグレーンなんです。
そもそも、長熟グレーンをグレーンだけで飲める、
ということ自体が稀な上に、カフェスチルで
どうやらつくられたっぽく、甘く芳しい「主張がある」
グレーンウイスキーなんですよね。
奥に並んでいる(飲むトコじゃないはず)棚には、
1977年のグレーンも。これは・・リリースは
あったのかなぁ。マイヴィンテージだしリリースされたら、
ぜひ、1本ほしいところだなぁ。高そうだけど。
川崎蒸留所のところでも書きましたが、
日本でも無くなった蒸留所がいくつもあります。
その一方で、こうして産声を上げたばかりの蒸留所で
つくられるウイスキーの行く末を見守れる・・のは、
一ウイスキーの飲み手として、ものすごく幸運なことだと
思っていますし、メッセンジャーとしてその良さを
伝えていかねばな、と思います。
(誰だそこ、何社のウイスキーメッセンジャーを
兼ねてるんだとか言ってるの!笑。)
ということで・・・非常に満足な1日。
企画してくださったあるじさん、ご一緒させて頂いた
参加者の皆さま、そしていつもご丁寧に説明を下さり、
グッズのお会計まで全部おひとりで対応された、
肥土社長・・・誠にありがとうございました。
« いま、ふたたびの秩父へ・・・(1) | トップページ | 晩ご飯300kcalプロジェクト。 »
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 武田氏館西曲輪発掘調査現地見学会 + 桃と桜と信玄公 3/18(2017.06.03)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津⑤ 御薬園・会津武家屋敷 with 絵ろうそく(2017.05.20)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津④ 吹雪の会津若松を彷徨う(2017.05.06)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津③ 鶴ヶ城縄張考察・・・武田と丸馬出を求めて(2017.05.06)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津② 絵ろうそくまつり@鶴ヶ城~(2017.05.06)
「グルメ」カテゴリの記事
- 甲斐城攻めリベンジ2015!④水信玄餅~岩殿山城(2015.12.20)
- 2014夏の札幌 … スノーロイヤルを堪能☆(2015.01.18)
- THE NIKKA 40年。(2014.11.24)
- 竹鶴MUSEUM BAR TOKYO&BLACK NIKKA BAR - THE COLD(2014.08.17)
- ソサエティ・羽生/軽井沢。(2014.03.22)
コメント