夏の西日本・城と酒に溺れる旅 … 姫路(3)
さて、西の丸。西の丸というと、
千姫とセットになってきますね・・・
徳川千。徳川家康の孫、秀忠と江の娘。
豊臣秀頼に嫁ぎ、大坂夏の陣で夫を失った後、
戦火から救い出され、本多忠刻に再嫁。
忠刻と姫路で暮らした約10年、
彼女はこの西の丸・化粧櫓で過ごしています。
南西にあるワの櫓から入り、最後に
化粧櫓を見て出るのが、見学ルート。
ということで、白い漆喰がまばゆいワの櫓
からスタート!
石段の上に通路や部屋はありますが、
櫓の内部に収まってるカタチ。
監視カメラ。一応、木箱に入れて、
雰囲気ぶち壊し・・ってことがないように、
って配慮かな??
雨水抜き。こんな細かい仕組みがあるんだ。
今まで素通りしてたなぁ。元は鉄製だったそうだけど、
腐食が激しいので、耐腐食性に優れた銅と錫の合金、
ガンメタル(砲金)に替えられてます。
ヲの櫓を通過したあたりで、一変。
一気に木材が新しくなり、香りが変わります!
ここでも漆喰の白さと経年による黒さの
対比が見られました。徐々にまた白く塗りなおすのかな。
また、落ち着いたダークブラウンへ。
古い木造のこの香り、時間の助けなくしては、
つくれないのだろうね・・
なかなかこのアングルも美しいかと!
たぶん、先に見えるのはルの櫓。
なんか牢屋の門みたいな、ちょっと城内の人が
住むところにあるとは思えない門。
これ、ここから先が千姫はじめとする
じょせいの住まう空間だから、こんなに頑丈な門で
閉ざしてあったんですね。男子禁制。
さて、ここからは千姫を紹介するスライドが多数。
徳川千、1597年4月11日生まれ。
父方は、もちろん徳川家なのですが、
母が浅井江ということは、祖母は織田市なわけで・・・
千も美人遺伝子をしっかり受け継いでいたようで。
秀頼と結婚したのが、秀頼11歳・千7歳。
まぁ、政略結婚ですからそんなもんです・・・
大阪夏の陣で秀頼を失ったのが、1615年。
千姫18歳。坂崎直盛が千姫を救ったとされるものの、
江戸に戻る際に立ち寄った桑名で出会った、
本多忠刻に一目惚れしちゃう、千ちゃん。
千姫を救ったら、嫁さんにやると
家康おじいちゃんが言っちゃってたにも関わらず、
やだーやだー、忠刻さまじゃなきゃやだー、
とおじいちゃんにごねまくり、困った家康おじいちゃん、
しょうがねーなーと忠刻との婚姻を許します。
これに怒ったのが、件の坂崎氏、なんだとーーーと
桑名に向う千姫一行を力ずくで奪おうとして失敗、
自害しちゃった・・という話。
いろいろ、脚色はあるようですが、
家康に反抗するするなど、いろいろ当時としては、
異色だったようです。
で、その千姫が朝夕祈りをささげていたという、
男山天満宮の見える場所。
千姫パワースポット!
男山天満宮を待ち受けにして
姫力アップ!
えーっと。もう、歴女に媚びまくりです(笑)
思いっきり腰が砕けてしまいました・・・
もしかするとあなたの想いを
千姫が届けてくれるかも!
えーっと。1日に何人ここに女性が来るんでしょうね。
妾(わらわ)に何をさせる気じゃ!という
ツッコミが聞こえてくるような・・わたしはヘンですか(笑)
さて、そんなこんなで化粧櫓です。
実は、こちらも天守修理中の特別公開です。
千姫、娘の勝姫と百人一首に興じてる様子。
実は千姫、煙草をお喫いになるんだとか。
隣にある盆は、煙草盆。
あと、こうしてこの一角の櫓で
畳敷きになっているのは、この化粧櫓のみ。
忠刻に嫁いだ際に与えられた10万石の
化粧料で建てられたそうで。
化粧櫓からの眺め。
さて、西の丸を菱の門横から出たら、
再度、天守方面へ。さっき抜かしてしまった、
リの一渡櫓方面へ・・
菱の門を右手に進み、三国堀を左手に見ながら・・
ここの石垣も修理中なんでしょうかね。足場がたくさん。
るの門。石垣の中をくりぬいたような、
石垣の中の門。
もちろんこれは、有事の際に、
石を崩して埋めることを想定したもの。
ぬの門前の大きな石。ボランティアスタッフの方に、
顔が見えませんか・・と言われ・・
うーん、うーん・・あっ!
ぬの門を抜けると、公開中のリの一渡櫓。
かなり年季の入った雰囲気が漂います。
まず、櫓の前に歴代の姫路城大天守の鯱。
少しずつデザインが違うんですよ。ほぅほぅ。
江戸。
明治。
昭和。
時代が下るにつれ、丸くなってる気がしますね・・
シャープな江戸時代のがいいなぁ。
顔つきもかわいらしい。
若干、ホラーチックな演出がされている
ヨロイご一行様(笑)
これ見て、あぁアレねとわかったら、
立派な天守マニア。え・・なんだっけ・・うーん・・
あ!六葉か!
これは、懸魚ですね~
奥には、りの門。ここから北に上がっていくと、
先ほどの塩櫓につながる、への門。
ここから先に進めば、天空の白鷺に連なります。
このあたりは、大天守修理の部材の搬入口が
上のほうに聳えているため、歴史的な建物と
近代的な建築物が並存する、ちょっと変わった世界。
右手にある帯の櫓あたりは、
修理中の間は立ち入り禁止となってます。
帯の櫓と搬入口。今しか見ることのできない、
ちょっとヘンな取り合わせ。
けっこう、ずとーんと延びていて、
無粋といえば、無粋だけど・・
ま、しょうがないよね。
さ、もう帰ろうか。ということで、
菱の櫓まで戻ってきて・・屋根の上に、誰かが。
トリミング中。
この菱の櫓も、乾小天守同様の
黒漆と金の装飾がされているんですよ。要チェック。
さて、この後は姫路城そばにある、
兵庫県立歴史博物館へ。
ここが・・・旅の日程が狂う原因になるとは・・
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