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特別講演・寛永度天守の魅力と実像 Part II その4。

もうね、城好き・・というか城郭建築好きには
たまんなくってね、ぞくぞくしながらお聞きした講演会。

さぁ、これからは天守壁面についての
解説が続きますよ!

■壁のデザインにもヒミツ。

天守壁面は、上半分が姫路城などで
お馴染みな白漆喰塗、下部が銅板貼・黒チャン塗。

チャン塗りとは、松脂からつくった、コールタール
のような黒い塗料を防錆の目的で塗るもので、
当時の最先端技術がここにも現れていたんですね。

実は白漆喰って、見た目は美しいのですが、
傷みが早く、特に雨には弱いようです。
事実、姫路城などでもよく塗り直しが
されているんですね。

で、雨に濡れやすいところを銅版で覆い、
なおかつ黒チャン塗りで防錆、という極めて
実用的な理由でこうしたツートンカラーになってるわけ。

こんな巨大天守、しょっちゅう漆喰の塗り直しなんて
やってるわけにはいきませんからね!

この黒チャン塗り、屋根にも塗ってあったと
推測されるようで、黒色だったんだって!
でも、明暦大火の頃には青錆になってたとか・・・

ってことは・・・カラーリングとしては、
はじめはかなり大坂城に近い
漆黒の天守になっていたんですね。

屋根の黒チャンがどうしてそんなに早く落ちるのか、
というのは気になりますね。
てか、復元CGも黒い色にしてよーって言いたい!

ま、同じ黒くても、豊臣大坂城のほうは黒漆ですから、
経年劣化には、江戸城寛永度天守のほうが、
耐性はあったのかもしれませんね。

当初は、豊臣家を上回るものとしての白天守、
そして、家光時代には黒天守。やはり、格式の高さは
黒天守ですよね。

そういう意味だと、徳川大坂城が白天守なのも、
意味ありげな感じがしてきます。黒天守は天下人の天守、
なのかもしれませんね。

■穴蔵・・・そういう意味があったのか!

さて、内部構造の解説に進んでいきます。
まずは、地下1階の「穴蔵」。

石垣の上から1F、2F・・・と数えていきますが、
入り口のあるのは石垣に囲まれた地下1F。

実は天守台というものは、真ん中が窪んでいて、
周りを堤防のように石垣でくるんで造ってあるもの。

天守の重量のほとんどは、この穴蔵の地面によって
支えられているんですね。石垣が支えているのは、
1F、2Fの石垣の真上にある一部のみ。

天守は石垣の上に・・というか石の上に
建ってるものだと思いがちですがそうではないんですね。

で、この石垣に対する荷重のかけ方も
絶妙であって、石垣というものは重みを掛け過ぎても
壊れやすいけど、掛けなさ過ぎても壊れやすいとか。

三浦先生がおっしゃった例をそのまま言うと、
煎餅を縦に重ねて、机を揺さぶると崩れる・・まぁ当たり前。

煎餅の上に指一本で押さえると、崩れにくくなるし、
強い力で押さえ過ぎると、また崩れる・・・
そういうことらしい。石垣はちゃんと建物が建っていたほうが、
崩れにくい、ってことなんですね!実に合理的。

さらに、穴蔵の底には太さ60cmの角材が碁盤の目のように
敷き詰められていて、天守の重量を柱にだけ掛けるのではなく、
分散して、面全体に均一に荷重をかける工夫も。

■天井の高さも超巨大サイズ!

さて、各階の高さ。さっきの記事で、

> ちまちま階数を稼いじゃダメで、どーんと高さをとって
> 空間的に圧倒しないとダメなんですって。

って書きましたが、実際の大きさは、
姫路城の各階の高さの約2倍の高さがあるそうで、
一般民家の3F分に相当するんだそうです。

なおかつ、床面積が24畳敷の部屋ですと、
現代の木造二階建て住宅がこの部屋にスッポリ入るとか!

■天守を支える超巨大柱。

天守を支える木材は、ヒノキ。
尾張木曽檜が使われていたそうです。
そして、その太さがこれまたハンパなく太いのです。

例えば、1F部分に使われている柱が、
一尺二寸と書かれてあり、なんと36cm角!
明治時代の農家の大黒柱にも相当する極太柱が、
ずらっと並んでいたわけなんです。

ちなみに、現代の木造住宅が大体10cm角。
断面積にして、約13倍になります。
この13倍の断面積で、十分に江戸城を支える強さが
まかなえるわけです。

また、10cm角の木材と比較して、
地震の横揺れで木材に掛かる力に耐える力が
約168倍にもなるんだとか。強い!

さらに!1Fにはありませんが、2F~3F、
3F~4Fに掛けて、通し柱があったようで
こちらと10cm角を比較すると、対抗強度は
実に、676倍にも及ぶというのです。

先ほど、関東大震災クラスの地震では
ビクともしない・・というのはこういう点を
踏まえてのことなんですね。

むー、大丈夫過ぎるくらい大丈夫、というのは
俄かには信じがたいですが、東北大震災クラスの
M9.0の地震でどうなるか、というシミュレーションを
ぜひ、して頂きたいものです。

まだまだ、続きます。

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