« The 7th anniversary! | トップページ | グランドモルトティスティング2011。 »

リタさんに思いを馳せつつ頂くBlender's Whisky。

さて、1月後半のイベントの数々。
これがですね、揃いも揃ってウイスキー関係ばかり。

まずは1/17。Blender's Barでしか
頂けないBlender's Whiskyに新たにNo.12が登場・・
ということで、その発表会に出向いてきました。

P1170607

昨年に社長から会長になられるのと同時に、
第4代マスターブレンダーに就任された
山下弘氏の作品。

P1170564

山下会長。ご入社されたされた頃は、
政孝翁がいらっしゃり、その薫陶を受けた最後の世代・・
なのだそうです。

P1170581

美味しい本物のウイスキーを憶えろ、
美味しいものを知らなくては、お客様に
美味しいものをお出しはできない・・
とよく言われていたそうな。

そのほか、ウイスキー業界が盛り上がった昨年と
今年の展望について、まずお話になりました。

あまり伸びすぎると、ちょっと原酒の確保が厳しいのかな?
という感じですねぇ。

レシピはこんな感じ。ブレンテッドの場合
だいたい一般的に5割から6割はグレーンウイスキーを
使うのですが、こちらは3割とかなり少なく、
モルトの個性がかなり全面にきそう。

P1170588

その中でも、Peaty&Saltyが14%使われていて、
かなりクセの強いウイスキー・・と予想。

で、感想なのですが、はじめの香りと味わいは
非常にビターでやはり、ピーティさが目立つ感じ。
焙煎したてのコーヒー・・とでもいうか。

なんだけど、あるときにぐわっと甘さが
前面に出てきて、180度異なる様相になってきます。
ピーティはもちろんあるので、シロップをたっぷり
しみこませた焼き菓子やパンケーキの感じ。

で、面白いのがこの相対する味わいと香りが、
端から端まで行ったり来たりする・・・
もう・・・ちょっとせわしないよ、というくらい。

たまにちょっとソルティな昆布っぽい感じも
出るには出てきたけど、基本はこの甘い⇔煙いの
シーソーという感じでしたね。

・・・ウイスキー初心者というか、
ピートはちょっとという方には薦められませんが、
ピートがOKな方には、変化があって、
おもしろいかもしれませんね。

で、後半は・・・1/17にこの会を開いた意味。
それは、創業者竹鶴政孝の夫人・リタさんの祥月命日。
今年でちょうど50回忌になるんだそうです。

毎度おなじみ久光チーフブレンダーに
プレゼンしていただきました。

P1170587

もちろん、ウイスキー業界そのものを
切り開いたのは政孝その人だけども、
その裏には、リタ夫人の力と努力、
そして、苦悩がありました。

P1170594

日本にウイスキーを広める竹鶴政孝の夢に賭け、
異国の地での生活を選んだリタさん。

一度は、リタさんのためにスコットランドに
残ろうかとも考えた政孝に、日本でウイスキーを
造り広める夢を捨ててはいけない、と後押ししたのも、
彼女の強い覚悟があったから・・といいます。

そして、壽屋(現・サントリー)を退社し、
大日本果汁を設立する際にも、リタさんが
英語・音楽の教師として働いていた、
帝塚山学院の経営者・芝川又四郎氏など、
彼女の人間性にも惹かれ、竹鶴政孝に
出資をした人もいたんですね。

竹鶴政孝、という技術者だけでは、
ニッカの誕生はありえなかったわけです。

おもしろいエピソード。余市に工場を建設するため、
政孝氏は陣頭指揮を執るため、先に余市に
入っていたが、後にリタさんが余市に着くや、

みなさん、おおきに。
よろしゅうおねがいします・・・

そう、最初に学んだ日本語が大阪弁なんですね。
外国人の方が、大阪弁で、しかもその当時、
大阪の人が余市にあまりいなかったでしょうからね。
さぞかし、みなさんビックリしたことでしょう。

そして、時代は太平洋戦争。
西洋人であるリタさんにも特高の目が光り、
大変なご苦労をされたようです。

もともと体が丈夫ではなかったリタさん。
1961年1月17日、64歳でその生涯を閉じます。

政孝は悲しみのあまり、葬儀にも出ず
部屋にこもってしまうほどだったといいます。

余市蒸留所が見下ろせる美園の丘に、
二人の墓があり、今でもニッカファンや
Barのマスターなど、訪れる人は絶えません。
 
 IN LOVING MEMORY OF RITA TAKETSURU

墓石の裏にはそう刻まれています。

1/17は関西人としては、まずは、
阪神淡路大震災の鎮魂の日なのですが、
リタ夫人にも思いを馳せ、日本でウイスキーが
造られていることに感謝しつつ、
ウイスキーをいただく・・そんな夜になりました。

blogramに参加してます。
ボタンを押してもらえるとうれしいですぅ。
blogram投票ボタン


|

« The 7th anniversary! | トップページ | グランドモルトティスティング2011。 »

「イベントレポート」カテゴリの記事

コメント

本日のお話、じーーーんときて
感動してしまいました・・・
私もぜひ、余市に行ってみたいです。

投稿: Margarita | 2011.02.02 09:48

私もジーーーンと胸に沁みました。
きっとこれからニッカのウイスキーをいただく度に
何かしら心をよぎる思いがありそうです。

投稿: pon | 2011.02.02 21:33

nikko81です。

●Margaritaさん

政孝さんとリタさんのエピソードを知って
余市に訪れるのとそうでないのとは
随分違うと思います。

ぜひ、お墓参りもされてください。
受付のお姉さんが行きかたを教えてくれますよ。

●ponさん

今のウイスキーは、このお二人(だけではないけど)
の努力があってこそ、なんですよね。

実は、ニッカに興味を持つ方の中には、
リタさんに興味を持って、ニッカって?という
方もけっこういらっしゃるようなのです。

投稿: nikko81 | 2011.02.02 22:32

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/16856/50731734

この記事へのトラックバック一覧です: リタさんに思いを馳せつつ頂くBlender's Whisky。:

« The 7th anniversary! | トップページ | グランドモルトティスティング2011。 »