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究極の醤油の会 その2。

さて、これからが醤油の基礎知識編。

醤油って・・・黒くて塩辛い液体?
いやいや、そんな単純なもんじゃないんです。

甘味・塩味・酸味・旨味・苦味が
複雑に絡み合っていて、その上、香り成分も豊富。
なんと、300種類以上も含まれているんです。

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りんご・チョコレート・コーヒーなど、
ちょっと聞くだけでは想像もしないような香り成分が
含まれているんですね。

・・・これを聞いてん!?と思いません?
ウイスキーと同じなんですよね。

サントリーさんのセミナーでも、醸造という
共通点がある醤油や味噌とも相性がいいといってますし、
ニッカ相談役・竹鶴威氏のコラム、
ニッカウヰスキーと私、竹鶴威の回顧録第31話にも
登場していますよね。

塩分って、約16%含まれているそうですが、
一方で塩っ辛いな!と思う海水は、3.5%しかないとか。
単純に塩分だけじゃなく、いろいろ含まれている・・
ので、あまり塩分を感じないんですね。

で、醤油の種類。

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種類はほとんどが濃口醤油で。
たぶん料理用?に淡口。後の種類はニッチ市場。

基本製法は本醸造だけど、混合醤油も
全体の1/4ほどと結構多いな、と。
ポン酢醤油とかもこれに含まれるのかなぁ?

へーっと思ったのが、脱脂加工大豆。
丸大豆醤油ってよく聞くけど、実際は油を抜き取った
後の大豆を使うことが多いんだとか。

日本で年間400万tの大豆が使われるらしいけど、
そのうち300万tがいわゆるサラダ油の原料。
その使われた後の大豆が脱脂加工大豆なんですね。

丸大豆で使っても結局、油が浮き出てきて、
除去しないといけないんですってね。
微生物の働きが悪くなるみたい。

昔は除去した油をヤマサ醤油でも、
天ぷら油として売っていたときもあるそうで。

さて、作り方。

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醤油工場でも習ったけど、大豆と小麦と塩が原料。
大豆が多いとコクが深く、小麦が多いと香ばしく・・
割合は各々の醤油蔵の秘伝なんでしょうね。

基本的には1/3が大豆、1/3が小麦、1/6が水、
1/6が塩ってのが割合なんだそうですけど。

なかなか小麦のイメージがないとか。
確かにね・・・

蒸した大豆に炒った小麦に麹菌を混ぜ合わせて、
3日間寝かせ、麹菌に分解させる(麹)。
その後塩水と混ぜて諸味にし、6ヶ月間寝かせて発酵。

小さめな弓削多醤油でも8t、キッコーマンや
ヤマサなどになると200~400tくらいの諸味が入る
タンクで仕込み。ヤマサのタンクはなんと90億円とか!

タンクではそこから空気を出すことによって、
内部を循環させてかき混ぜながら、寝かせるそうですね。

ここで絞って出てくるのが、生醤油。
火入れを行う前の醤油ですね。

特別に数名の方がステージに上がって、
味比べされてました・・いいなぁ。

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この生醤油、専門家が味わうと、
どの麹菌を使ってどう寝かして・・という企業秘密が
全部わかっちゃうんだそうです。

市販の「生醤油」はフィルターに通してあって、
厳密な意味での「生醤油」ではないそう。

火入れすることで、雑味を落としたり、
酵素を失活させる意味があるみたいで、
味わった方の感想を聞くと、生醤油は、
「トゲトゲ」してるそうで。

ウイスキーのフィルタリングみたいな
もんでしょうかね。ウイスキーでもノンフィルタリングや
ノンチルフィルタリングとかあるじゃない?
樽出原酒と生醤油が似たようなものなのかも。

で、この火入れなんですが、ヤマサがこんなところでも
活躍してたという話。

ヤマサって、味の素みたいな旨味成分を抽出した
フレーブという調味料をつくってるんですね。

こんぶ、かつお節、しいたけなどの
旨味成分を絶妙にあわせ、1+1+1=3どころか、
1+1+1=21倍も旨味が強くなるんだそう。

せっかくなら、これを醤油に入れてめんつゆに!
と思ったそうですが、火入れで残っていた酵素が
かつお節の旨味(イノシン酸)だったりとか、
しいたけの旨味(グアニル酸)を分解してしまい・・・

そこを酵素を失活させて、フレーブの旨味を生かしつつ、
しっかりと醤油の旨味も残す微妙な火入れの
テクニックを開発し、美味いめんつゆが生まれたのだとか。

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さて、さっき何だっけこれと思った再仕込み醤油。
実は、諸味を作る際に一度発酵を終えた生醤油を
塩水の代わりに使ってもう一度発酵。
だから「再」仕込みなんですね。

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醤油ソムリエ・高橋さんのお勧めは、
ソースの代わりに使うのがいいのだそうです!

魚のフライやコロッケ、カレーライスなどに。
焼きおにぎりなんかにもいいそうです。

刺身にはマグロの特に脂のあるトロなんかの
赤身の魚にはこちらの再仕込がいいとか。

逆に、イカや白身の魚にはちょっと醤油の味が
勝ちすぎてしまうので、普通の醤油がいいんだそうです。

あと、溜まり醤油。そもそもこれは作り方が違うそうで、
諸味を塊にして上からぎゅーっと押して・・・

絞って出た醤油をまた上から掛けて絞って・・
を繰り返してつくるので、水の量が少なく味が凝縮。

溜まり醤油って、愛知県・知多半島が製造のメッカとか。
ミツカンの酢や日本酒とか、知多半島って
いろんな醸造メーカーが多いそうですね。

醸造じゃないけど・・・サントリーのグレーンも
知多半島で作ってるな・関係ないか(笑)

ちょっとコネタ。愛知県の小学生に黒と茶色、
どちらが醤油の色でどちらが味噌の色?
というと、混乱するそうなんです。
それだけ、味噌も醤油も種類が豊富な地域なんですね。

知り合いの愛知県出身者に聞いてみよ(笑)

さて、質問タイム。印象的だったのは、
刺身にはどの醤油が合いますか・・・というもの。

聞かれる質問の97%(笑)がこれなんだそうですが、
万人に合う醤油ってないんですよね。
一番答えるのが難しい質問だったりするそうです。

で、お勧めされるのは、いくつかの醤油を
比べられるのがいいと。

場合によっては、お父さんとお母さんで
好みが違うとか、子供も違うとか・・・

北海道の方と福岡の方が結婚して、
愛知に住んだら・・・もうややこしすぎ(笑)

ちなみに市販の「刺身醤油」は、
再仕込み醤油が多いそう。

ちなみに、ヤマサの刺身醤油は超特選濃口醤油
(旨味成分が特級の20%増し)だとか。
ウチにある醤油も超特選醤油ですねぇ。

あと、またコネタですが、アメリカにも工場が
あるヤマサ。なんと、アメリカ人はご飯に
そのまま醤油をぶっ掛けて食べる人が多いとか・・・
おそるべし、アメリカ人(笑)
ってことで、減塩醤油をお勧めしているとか(爆笑)

そうそう、ラーメン屋さんやそば屋さんからの
問い合わせも多いそうですね。

新しいラーメンに挑戦したいけど、どんな醤油が
合うのかわからない・・とか、そばつゆがうまく作れない・・

まず、どこまでどうこだわるか?がポイントだとか。
原産地にこだわるのか、味にこだわるのか。

味にこだわるにしても、どんなスープにするのか、
シンプルに仕上げるのか、鳥や豚骨や魚介などを
組み合わせて仕上げるのか・・・

必ずしも、高い醤油がいいわけではない
というところが難しいところ。

さて、ここでいったん休憩して、
いろんな銘柄の醤油のティスティングです!

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コメント

僕も参加してました。非常に楽しいかいでしたね。お醤油好きな方があんなにいらっしゃるとは。

ブログも最高におもしろいです。
ちょくちょく拝見させていただきたいと思います。よろしうです。

投稿: 醤油マニアデイヴィッド | 2010.08.24 12:16

nikko81です。

●醤油マニアデイヴィッドさん

はじめまして。とても楽しく、また興味深い会でした。
醤油って奥が深いんですね。

|ブログも最高におもしろいです。

ありがとうございます。
ぜひぜひ、またお越しくださいね。

投稿: nikko81 | 2010.08.24 21:47

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