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秩父蒸留所…その3。

さて、秩父蒸留所見学も終盤に差し掛かってきました。

●貯蔵工程(マチュレーション)

いよいよ、貯蔵庫。ここの香りのよさは
一番の蒸留所を訪れる楽しみであり、個人的には
貯蔵庫を見れない見学なんて、ありえません。

この日はとても暑い日でしたが、庫内はひんやり。
に漂うウイスキーのかぐわしき香り。
・・・こんなリラックスルームを自宅に
ほしいもんです。ムリだ、そりゃ(笑)

P1050948

地面が露出した上に木の枠で3段に積み上げて
伝統的なダンネージスタイルで貯蔵。
ダイレクトに秩父の自然に接して、
眠りの時をすごしているのです。

天井が高く、上部に熱気が籠もるような構造で
天井の隙間から熱気が逃げる仕組み。

貯蔵樽・・有名なところだとシェリー樽や
バーボン樽、新樽など・・・
大手に負けず、種類豊富です。

その他、ワイン樽や漏れが多くて二度と
使わない!とおっしゃていたレッドオーク樽とか、
ラム樽なんてのも。こんなんあるんだー。

バーボン樽は、バーボンが必ず新樽を使うことが
法律で定められているため、その空き樽は
比較的入手しやすいのだが・・・

世界的なウイスキーブームで、バーボンの空き樽が
追いつかなくなって、新樽と変わらないくらいまで
樽の値段が高騰しているそうで・・・

特に印象に残ったのが、ミズナラ樽。
高価な家具に使われやすいということで、
もともと値段が張る樽材らしいのだけど。

もうひとつ、ねじれて育ちやすいという性質があり、
これにのこぎりを入れて切断すると、
ねじれているので、水を伝う道管も切ってしまい
ここからウイスキーがもれてしまうのだとか。

漏れを防ぐ物質(チローズ)もホワイトオークに比べ、
少ないらしくって・・・

ミズナラ材は漏れやすいと聞いていたが、
そういうメカニズムだったんだね。

なるべくまっすぐなミズナラを厚めに製材することで
防ごうとはするんだけど・・・
やっぱり鏡板の下あたりが湿ってきちゃう。

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ちなみにウォッシュバックのミズナラは
相当厚めに造ってあるんだそうです。

でも・・・薄いのに漏れないミズナラ樽も。
これはなんと、のこぎりで切らずに、
なたで割って樽材を造ってあるんだとか。

P1050972

切らずに割ると、導管に沿って割れるため、
漏れが少なくなるんですね。表面がでこぼこして、
見た目が悪いんですが、ミズナラ樽としては
ちょー優秀なんですって。

この樽を造っているのはマルエス洋樽製作所
社長・斉藤光雄さん。今年御年83歳の大大ベテランの樽職人。

後継者がおらず、そのまま技術が途絶えようと
しているところを、肥土さんが修行をさせてもらって、
技術を学んでいるんだそうです。

昔はニッカ樽をおつくりだったそうですが、
ニッカが自社で製樽をはじめるようになっても、
焼酎ブームで需要をつないだものの、
焼酎ブームが一段落すると、需要が減ってしまったとか。

・・・でも、なんとか技術が次に伝わるといいなぁ。

ゲストハウスに戻る際に、キルン塔(予定)を。

P1050943

実は埼玉産のピートが、飯能で取れるらしく、
また大麦から栽培して、少しでも埼玉産のモルトを
造ろうとされているんですよね。

もし、それが軌道に乗ったらなら、その暁には
ピートを乾燥させるキルン塔として、使うそうです。

●ティスティング

さて、最後にティスティングをさせて頂きます。

P1050985

Aはニューポット。ニューポットは単に度数が
強いだけじゃなく、刺激が強いものだけど、
(それはそれで好きなんだけどね)
確かに秩父のニューポットは、なんだか飲みやすいかも。

度数は63.5度。アルコールが高いほうが樽の成分が
染み出しやすいか?というとそうでもないらしく、
アルコール度数90度と真水はあまり色が着かないんだって。

これは、色の成分は水に溶ける成分とアルコールに
溶ける成分があって、60度近辺が最もよく溶け出すとか。
なるほど、ニューポットの度数にも理由があるんだ。

Bのほうは、秩父の再長期熟成2年もの(笑)
これがね、とても2年ものとは思えない熟成ぐあい。

2年モノといわれないと気づかないくらい
すごく甘くフルーティなウイスキー。
年数的にはウイスキーとは名乗れないそうだけど
最低3年?だったかな。

これが、5年、10年と熟成されてくると
どういったウイスキーに成長するか、今からとても
期待してしまうような味わい。

・・・飲みながらも、いろいろと熱いお話を
してくださった肥土さん。ウイスキーにまじめで挑戦的。

コルクのお話とか、すごい興味深い。

コルクは砂漠化を防いで、地球を救うんだとか。
ウイスキーを飲んでるだけで、エコ!?

あと、コルクの造り方やコルクにあった瓶に
たどり着くまでのお話だったりとか・・・

コルクって、頭の細長い部分がある程度ないと
空気が膨張したときに押し上げちゃうとか。
コルクにするには、コルクに合ったカタチがあるんだな。

・・・その他、こんなのやこんなのも飲んでいいですって!
ちょっと太っ腹すぎ・・・贅沢です。

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個人的には、川崎グレーンを活かすために・・
とブレンドされたこちらのブレンテッドが美味しかったです。

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今回の参加者の中に、Kaoriさんの名刺入れを
木をつかって造った方がおられて。
・・灰原愛さんとおっしゃいます。

もともと彫刻家でいらっしゃるのですが、
木つながりということで、ぜひお見せしたかった、
とはKaoriさんの弁。

肥土さんもいろいろとご興味をもたれたようで・・・
イチロー印のロゴの入った樽材の名刺入れが
秩父のお土産になってるかも!?

木を扱う人同士、木材トークが興味深い(笑)

いやー・・・この日は時間的に余裕がなかったので、
早めに帰らせていただきましたが、
1年に1度は、伺いたい蒸留所ですね、ここも。

最後に蒸留所グッズ。ティスティンググラスと
樽型のストラップ、ピンバッジ。

P1060323

・・グッズのお会計も社長自ら(驚)

肥土社長、当日はご案内や興味深いお話を
ありがとうございました。

Kaoriさん、貴重な機会を設けていただき、
ありがとうございました。

参加者の皆さまも、楽しい時間を
ありがとうございました。

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コメント

ミズナラ様はやはり難しいんですね。
 樽材を使ったグッズ、ニッカでもサントリーでも色々やってますけど、もっと色々あってもいいですよねー。
 

投稿: ウイスキーねこ | 2010.07.21 21:56

いやいや一気に楽しませて頂きました(^^)♪
実は私も近々ブログ記事にしようと思っていたのですが…
お写真といい内容といい…こちらにリンクを貼らせてい
ただいた方がよさそうです(^^;)
Kaoriさんともお知り合いなんですねぇ♪
これからの記事も楽しみにしておりますm--m

投稿: クライヌリッシュ1973 | 2010.07.22 22:14

すごく貴重な体験を!
じっくり、拝見させていただきました。
ティスティングもうらやましい・・・。

投稿: TOM | 2010.07.22 23:38

nikko81です。

●ウイスキーねこさん

やはり、ミズナラさまを使いこなすのには
相当なる技術が必要みたいです。むむむ。

樽材グッズはいいですよね。もともと木が好きですし、
温かみが感じられます。

●クライヌリッシュ1973さん

お越しいただき、ありがとうございます!
いやー、いろいろ書きすぎちゃいました。

というのも、肥土さんの解説がいろいろ詳しくて・・
実はKaoriさんがICレコーダをもってられて、
少しお借りしたのです。

ウイスキーだけじゃないごった煮ですが
今後ともよろしくお願いいたします。

投稿: nikko81 | 2010.07.22 23:44

nikko81です。

●TOMさん

大手の蒸留所はふらりと行って見学できますが、
こちらはなかなか・・・ホント、貴重でした。

ティスティングした33年のブレンテッド、
すっごいお値段らしいんですよ・・

投稿: nikko81 | 2010.07.23 00:32

クライヌリッシュ三重支部長とデートだなんてズルーイ(≧∇≦)

とか、ギャル風にコメントしてみたり。
熱い顔ぶれの模様ですね。

投稿: まぐぽ | 2010.07.23 12:24

nikko81です。

●まぐぽさん

いやいや、ご、誤解です!
行った日が違いますよ。

ま、熱い顔ぶれであったのは事実(笑)

投稿: nikko81 | 2010.07.23 21:35

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