上海遠征 vol.5 ~大境閣・白雲観~
上海の地図を見ると、明代の庭園・豫園を含む一角が
人民路と中華路に丸く囲まれているのが分かる。
実はこの小さな領域は、旧上海城の名残。
この円に沿うように、城壁を取り囲んでいたわけだ。
1553年に、倭寇侵入を防ぐために突貫工事で
建設されたといい、明清代通して上海に聳えていたが、
上海の近代化・経済発展とともにほとんどが
取り壊されてしまったわけだが・・
唯一、現存するのが大境閣ってわけ。
これ、ガイドブックにもなかなか載ってないよ。
建物好きには、けっこうぐいぐいと
心惹かれるものがあります。
でも隣はコンクリートでベター・・・公衆トイレ。
入り口のほうに回ってみると、
思いもかけず、関帝廟があることを発見!おっ!
小さな入り口。入場料5元(約75円)。
観光客、だれっ一人いませんけど・・・
でも、城壁がなかなかいい雰囲気なのです。
1Fは、上海老城廂史跡展。解説が中国語なので、
分かったような分からんような・・・だけど、
往時の上海城の古写真とかには、なかなか魅せられました。
さて、2F部分に上がります。
同治七年戊辰九月、とありますね。
同治7年は1868年、つまり日本の明治元年。
戊辰とは、あの戊辰戦争の戊辰。
立ってみると、意外と城壁は低い。
これで倭寇を防げたんだろうか?大丈夫?
城壁内に入って、奥に進むと、
信義千秋(=信義は不滅)の文字。
これを読むと、初めから関帝廟があったわけではなく、
明代万暦年間(1572~1620)に関羽像が置かれたようです。
ちょうど、日本の戦国時代ですね。
信義千秋の向かいに関羽将軍がおわしました。
三国志好きにとってはドキドキします。
日本も含め、関羽像は見てきましたが、
一番迫力というかオーラがある像ですねぇ、すごい!
愛読書である春秋左氏伝を片手に、
遠くを眺める関羽将軍。
左右に侍るのは、息子・関平くんと・・・
架空の部下(演義のみ登場)の周倉。
主人の青龍偃月刀を持ってますが・・・黒すぎじゃない?
さて、隣にもなにやら建物があるので、
向かってみます。
ここは白雲観という道教寺院。北京のものが
最も大きい寺院のようですが。
せっかくなので、こちらもお参りして来ました。
最奥部では、道教の最も偉い神様でしょうか、
黄金色の輝く聖武天皇みたいな方がご鎮座。
左右に方角を冠した(戌亥とか丑寅とか)
十二支の神々。
二階に上がって財神殿には、またも関羽将軍。
いやぁ、またお目にかかりましたな。
こちらは青龍偃月刀をもって戦闘態勢?
近くには娘娘殿。なんだろうと思ったら、
中国語で「娘娘」とは女神さまのことなんですってね。
ニャンニャン殿・・・メイド喫茶か(笑)
いずれも人間っぽい豊かな表情の女神さま。
・・・さて、けっこうTraditional Chinaを堪能。
いよいよ、WhiskyLIVE Shanghai 2010会場に
向かいますよ!
blogramに参加してます。
ボタンを押してもらえるとうれしいですぅ。
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