東北・北海道縦断大作戦・余市編。
さて、いよいよ余市に向かう日。
この日のために、はるばる東京から…
っていうんなら、飛行機で行けばいいんだけどさ(笑)
朝6時過ぎに、急行「はまなす」で札幌に到着。
荷物を預けて、函館本線を戻ります。
札幌で何が便利かというと、Kitacaの登場。
前回来た時には、次はKitacaがあって便利だろうなと
思っていましたが、いいですね。Suicaがあれば、
首都圏と同じ感覚です。Kitacaで使えるロッカー。
あまりにも到着するのが早いので、
Wireless LANがつかえるマクドでちょっと時間をつぶしつつ、
小樽までは函館本線で移動。
小樽までは、スムーズに行けるのだけど、
余市に向かう電車はあまりなく、特に朝はさらに少なめ。
ということで、Kaoriさんと同じくバスに乗って余市まで。
途中、塩谷から蘭島あたりを走る海の景色が最高。
バスを降りて、写真を撮りたくなるのを
ぐっと押さえて、余市蒸留所に向かいます(笑)
余市蒸留所正門。日本のウイスキーの聖地への入り口。
昨年参加したマイウイスキーづくりの樽を
見たかったのもあって、事前に訪れる時間を言っていたのですが…
(貯蔵庫を開けてもらわないといけないのでね)
受付のおねーさんに少し待ってもらって、
創業者・竹鶴政孝翁・リタ夫人の眠る、美園の丘へ。
その旨伝えると、地図を持ってきていただきました。
余市のキルン塔がよく見える丘の上で
今もニッカの行方を見守るように、眠っています。
政孝翁は亡くなる直前に、キリスト教に改宗し、
十字架が刻まれた墓標です。名刺入れにはBarオーナーの方など、
いくつもの名刺がありました。皆さん、来られてるんですね。
…日本人に本物のウイスキーを飲んでもらいたい。
その想いは、今こうして、日本で造られた本物のウイスキーを
飲むことができる幸運として、結実しています。
しばらくして蒸留所に戻り、いろいろ見て回ります。
今日はあまりに天気がよくって、自由見学で、
あちらこちらを写真に収めることを優先しました。
もうココは定番。正門をくぐって最初に見える
キルン塔。余市蒸留所のシンボルになってますよね。
逆向きに撮ったほうが陽の当たり具合から
言ってキレイかな~
正門を中から。ヨーロッパの石造りの城のようにも
みえて、ココもけっこう好きなのですよ。
入ってすぐの待合所。最近リニューアルしたらしいです。
The King of Blender's。これまた、ニッカのシンボル。
余市限定シングルカスクや…
昨年のWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)で、
ワールド・ベスト・シングルモルトウイスキーを受賞した
余市1987、それに続く余市1988の展示。
中身は本物?中身は入れ替えて展示し、
ちょっとおすそ分けしてほしいですよね(笑)
二号貯蔵庫ですやすやしている「わが樽」の見学。
みなさんの名前が書いてあるので、写真は控えますが…
けっこう後輩樽も増えてきた感じがしますよ。
どうしても見たい方は、昨年の同じ日に参加した
まぐぽさんところへ。
外に出ると、赤く色づいた葉。もう北海道は
そういう季節なのです。
発酵塔。臙脂色の屋根の色がとてもいい。
蒸留塔にて。ちょうどこの日は石炭直火蒸留の
真っ最中!暑いけど、見れてよかったよ~
職人さんが折を見て、石炭をくべていきます。
石炭。これがなかなか重いんだ。
マイウイスキーのときやってみたけど…もう全然だめ(笑)
この奥で石炭が力強く炎をあげ、力強く
蒸留していくことで、あの余市のパワフルな味わいが
出てくるのですよね。
マイウイスキーのとき、ここからニューポットを
出して樽に詰めたっけ。
外観。妙にインベーダーチックなキャラに
みえてしょうがなかったよ(笑)
インベーダーってコレね。
旧事務所。外観はただいまメンテナンス工事中。
当時の状況に近い状態なんでしょうか。
「大日本果汁株式会社」の重厚な文字のある金庫。
平成の世になっても使われていたそうで、
ダイヤル式の鍵は「いろはにほへとちりぬるを…」から
決めるんだってね。妙に日本的でイイ!
あ、大日本果汁株式会社ってのは、ニッカウヰスキーの
前の名前ですよ。日果=ニッカってことよ。
ゴルフクラブ型のボトル。今までいろんなボトルが
あったんだろうな。こういうレアなボトルを集めてる人も
いそうだよね。
リタハウス。政孝翁夫人・リタさんの名前を冠した
この建物は、ウイスキー製造工程の研究、ブレンド、成分分析を
行う研究室として使用されていた。
最近までcafeになってたんだけど、閉店とか?
次、どうするのかな?
ニッカ沼。ちょっと一休み中。
ほんと、快晴だとアレコレ撮りたくなります。
これが全部消えちゃうなんて…一時はどうなることか、
と思っちゃいましたよ。
奥に見えるのは、一般見学可の一号貯蔵庫。
遊歩道も樽財の再活用なんだろうな?
旧竹鶴邸。元は蒸留所外の山田町にあったものを
蒸留所内に移築したもの。和洋折衷のわたし好みの建物。
さて、一番奥のニッカ会館「たる」でお食事。
やっぱりラムしゃぶを頂くのでした。
もちろん、アップルワインとウイスキーに浸して、
しゃぶしゃぶするのです!これがラムのクセを取ってくれて、
とてもいい感じなんですよね。
早めに食べないと、風味が薄れてくるけど。。。
食後の一杯は、シングルカスク20年。
うぉっ、何だこれはカスクの20年こんなんだっけ?
めっちゃ樽熟感に溢れてて、美味しすぎるんですけど…
さらにデザート、アイス「天使のわけまえ」
もちろん、ウイスキー原酒入り。ふむむ~美味いわ~
さらにまだ、ニッカ会館2Fで無料試飲で飲んだり…
キルン塔のミニチュア見つけて、おっ!とか…
ってやってる内に電池切れ。
しかも、夜行急行で移動してホテルに泊まってないから、
エネループの充電もしてねぇ!ということで、
一旦蒸留所の外に出て、余市川温泉向かいの
セブンイレブンで電池を調達。ふぅ。
蒸留所前の道は竹鶴リタさんの名前を冠したリタロード、
余市川河口付近にはリタ幼稚園。
余市川。ちょうど海に注ぐ間近の河口付近。
あの潮の香りを運んでくるのは、この川なんですよね。
海のほうを見渡すと、ちょうど軽やかな風が。
気のせいか、あの“Peaty & Salty”の香りを感じる…
で再度、蒸留所へ(笑)
エゾノコリンゴ。寒さに強いという野生のりんご。
ウイスキー博物館。樽の並びが壮観。
ウイスキーキャットの説明。
行く先々の城で猫に会うことは多いんだけど、
蒸留所ではないよなぁ。
ひとにらみで相手を震え上がらせられる、
威厳ある顔つきが必要なんだってさ。
まぐぽさんとこのヒビキさんや、
はっちさんとこのジジくんは、いかがですか(笑)
あと、ウイスキー博物館ではかつて発売された
ボトルの展示に釘付け。
デキャンタつきのセットとか。
アッ!これニッカバー七島で見たことあるぞ!
サントリーは毎年干支ボトルつくってるけど、
ニッカもあったんですね。
あっ、この有田焼のボトルもってるぜ~♪
北海道らしい、タンチョウのボトル。
いいなーこれ。ほしい。
博物館の最後、有料試飲コーナーでは、
マイウイスキーのときに先導くださった方と再会。
今は、ウイスキー博物館の館長をされてるそうです。
先ほど、「たる」で頂いたカスク20年の話。
これ、新樽なんだそうですね。
新樽貯蔵で20年もつのは、なかなかないとのこと。
だからなんですね、このアーモンドを練りこんだ
ビターチョコのような、甘く香ばしい味わい。
ちょっとこれは、クセになりそうな予感。
なんでも、じーさんの情報では、
今年の余市1989にもヴァッティングされてる?
というお話も。余市1989への期待も高まります。
宮城峡で見たパーソナル・マチュアができる、
樽がココにも置いてありました。
5年熟成のモルトをここで寝かせるのが
使い方としては一番いいとのこと。
中はしっかりチャーもしてあるそうで、熟成できますよ。
超特別に中の熟成中の原酒をいただいちゃいました!
なんというか、木材のすごく新しい香り。
いわゆる樽熟感とは違った、フレッシュな木の香り。
こういう香りもいいな。館長さん、ありがとうございました。
でも、東北以南から来るお客さんには、勧めないそうです。
やはり、ニッカの信条は
「おいしいウイスキーは北で生まれる」
ですからね。仙台や会津なら熟成できるな…
え?るるぷぅさんとこや、はっちさんとこなら、
熟成できるんだなーって(笑)
展示コーナーも、改めてじっくり見ると
発見がありますね。ニッカ創業の際に資本参加した
顔ぶれの中にある柳沢保恵伯爵。
越後黒川藩主の家系で、甲府藩から大和郡山藩に
転封された柳沢吉保の四男に始まるという。
柳沢といえば、武田につながる家系。
ちょっと、後でアレコレ調べちゃいました。
人のツナガリという意味では、竹鶴政孝と
元総理大臣の池田勇人が先輩後輩の間柄で、
池田勇人が死去するまで、交流が続いたという。(Wikipedia)
ニッカの展示室で、これか!というの。
なんと、サントリーの山崎蒸留所の設計図。
なんでやねん!って思うでしょ?
実は、スコットランドから帰国した政孝は、
壽屋、のちのサントリーに入社し、山崎蒸留所の
初代所長になってるんですよね。
リタさんの形見もいろいろ。
スコットランドの方ということもあってか、
スキーをよくされたそうですね。
彼女自身の描いた絵。軽いタッチで、
かわいらしい絵です。
第一号ウイスキー。初回から瓶も凝ってますね。
伝説のハイハイニッカ。
これ…すごい昔に実家で見た気がする…
親父もニッカファンだからな。何かのノベルティなのかも。
さて、最後にはショップでウイスキーをたっぷり。
あまりにも美味しかった新樽カスク20年、
500mlと180mlを一本ずつ。
後から見てみると、樽番号が違って、
若干の味わいの違い。カスクならではですね。
ある意味珍しい、スーパーニッカの水割り。
リザーブの水割りとかは見るが…スーパーニッカは見ない。
もっとKIOSKとかでスーパーニッカの水割り売って!
ちょっと早いですが、このあとは
Barをはしごする予定なので、柿崎食堂さんで
食べておこうと。またですか、といういくら。
これで800円台です。安過ぎ&美味過ぎ。
ちょうどJR余市駅に着くころ、SLニセコ号が
余市にあと数分で入線してくるところ、
せっかくなので、一駅分だけですが、乗車。
来ました~
さて…余市がめっちゃ長くなりましたが、
このあとは小樽&札幌のBarはしご、と東京まで向かう、
寝台特急北斗星号のレポートっ!
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コメント
「竹鶴さんのお墓は余市蒸留所のほうにも向いていますが、海を越えてスコットランドの方にも向いているんですよ。」
というのは、マイウイスキーでお世話になったウイスキー博物館館長から聞いたトリビア。
なるほどですー。
柿崎さんとラムしゃぶが楽しめなかったのは後悔しきりでしたが、nikko81さんの写真で我慢しておきます。
うちのヒビキさんは、ねずみさんに睨まれてスゴスゴしっぽ巻いて退散しそうなヘタレくんですよ。
投稿: まぐぽ | 2009.10.17 20:16
nikko81です。
おっとっと、そういや館長さんにミニ樽の中身を
飲ませてもらったんだった…書き足しておきます(笑)
そうですか、スコットランドを向いているのですか。
地球を3/4週くらいしないと、ですね。。
柿崎さんはホントいいです。美味くて安い。
ラムしゃぶばかりで、いまだ「たる」で他のを食べて
ないんですけどね。。
あら、ヒビキさんはウイスキーキャットには
なれないですね(笑)
投稿: nikko81 | 2009.10.17 21:01
館長のM瀬さんなら私のマイウイスキーの担当もそうです!!みんな繋がってますねー(笑)
余市1989の話も館長から聞きました!
お墓の名刺入れには前日?の22日に私も入れたので見られてるかもっ!!
投稿: じー | 2009.10.18 12:50
nikko81です。
●じーさん
あらあら、じーさんもM瀬さんがご担当?
ホント、つながってますよね~
あ、余市1989そろそろですよね。
楽しみです…試飲会には絶対行くぞー!おー!
名刺入れ、確かに見ました。
じーさんのそれかはそのときにはわかりませんでしたが、
見ていたのかもしれませんね。
投稿: nikko81 | 2009.10.18 13:11
妻が以前余市を尋ねた折に、天使のわけまえの美味しさに感動しており、以前より通販を探しております。通信販売されておりましたら連絡いただきます様お願いします。
投稿: 藤本芳樹 | 2011.06.30 21:30
nikko81です。
●藤本芳樹さん
コメント有難うございます。
こちらのページをご覧ください、電話で購入が
できるようですよ!
http://blogs.yahoo.co.jp/zen3des/27550940.html
投稿: nikko81 | 2011.07.02 12:02