東北城廻 ~村上編~
さて、先週の話。
あいぼんぬさんからは、すっかり「遠くへ出かけたい病」の
再発をご心配頂いている有様ですが(笑)、
今月は、寒い寒い東北へ。
最近、ご覧なる方は「えええ~っ?」と思われるかもしれませんが、
ひったすらお城(基本的に建物重視)を見回るために、
全国を訪れているのです。すごいでしょ。<うん、違う意味でね(あっ…笑。)
ご承知とは思いますが、お金持ちではないので、
18きっぷ+ムーンライトえちごで往復。
途中、2回特急を使うものの、5日間の交通費は、
18きっぷ5日分で11,500円+座席指定券310円。
座席券310円の閑散期だからか、
「えちご」の乗客もまばらでした。
これが「ながら」だったら、激混みなんだろうなー。
新宿を23時過ぎに出発し、新潟着は5時前。
このあと、すぐ村上行きの快速電車に乗ることもできるが…
村上以遠に行くならともかく、第1の目的地が村上なのに、
暗いうちに到着しても仕方ないだろう、ということで、
新潟駅で1本遅らし、コンビニで食料調達。
というわけで、ちょっと村上到着は、7時30分頃。
コレでも十分に早いんですけどね。
さて、第1個目のマンホールをGet!
村上市は鮭が有名。
鮭といえば、いまや北海道のイメージが強くって、
行く前の事前情報checkではじめて知ったんですけどね。
村上城は戦国期の山城に近世的な要素を加えた
典型的な江戸時代の山城。
当時はこんな感じだったようです。
山に登る前に麓にあるトイレに行ったのだが…
どうしてここで、コレを忘れる???
村上城本郭への道は、霧が出ていて、
幻想的というか神秘的な感じ。
遺跡としての城跡には、霧はいい雰囲気出しますね。
郭に到着。石垣と霧のコラボ。
雨が降ったあとの快晴、日の光りを浴びて、
石垣が映えますね。
木々が多いので、光と影のコントラストも楽しめます。
一部の石垣は修復中。
だけど、回り道をして本丸へは通行可。
本丸に通じる階段。東日本は土塁中心の城が多いけど、
やっぱり石垣が組まれている城のほうがいいなぁ。
# 土塁は土塁で味がありますが。
本丸からの眺め。霧がよく見えます。
すごい勢いで山手から海に向かって流れていました。
さて、山を降りて村上市郷土資料館「おしゃぎり会館」に
向かう頃にはちょうど開館時間になって。
おしゃぎりとは、新潟三大夏祭りの村上大祭で
使われる山車のことを指す。
印象的だったのは、提灯に「皇孫殿下ご誕生」とあること。
それは、村上が雅子妃殿下の実家小和田家の本籍地だから。
ん?でも、「皇孫殿下」って、愛子内親王のこと?
それとも悠仁親王のこと?
続いては、江戸期に村上を治めた内藤氏の所蔵品。
軍配を配した兜。ちょっと安定感悪そう?
目立ち度抜群だな!
それに比べると、戦国期に村上に居城した
本庄繁長の兜は、実利重視。
本庄繁長は、信玄に呼応し一度謙信に背き、
謙信は村上城(当時は本庄城という)を囲んだが、
攻めきれず、結局退却している。
繁長の采配もあったろうが、村上城が堅固な傍証とはなろう。
次は、村上城模型。
建物のない城を訪れるときは、模型があるだけで
当時の様子をイメージしやすくなる。
村上城天守(2代目)。
村上城には天守が2度築かれたらしいが、
これは、松平直矩によって1663年に建て替えられたもの。
とくに初代天守が老朽するわけでもなく、焼失したわけでもなく。
なんでなんでしょうね?
ちなみに初代天守はこちら。
ここの「ビジュアル再現村上城」はすごいです。
いつか行くときのためにと、よくここのサイトは見に行ってました。
本丸/二の丸/三の丸全体。細長いが戦略的にはどうなんだろう。
本丸(写真奥)を目指す敵兵を三の丸(写真手前)から
背後攻撃するのかな?
江戸期の山城によるあるカタチだが、
藩主はいつもいつも山の上にいるわけにはいかないので、
山麓に居館を設け、そこが政庁となることが多い。
村上城も例外ではなく、ちょうどトイレがあった付近が、
御殿などがあったところだろう。今は跡形もない。
次は、イヨボヤ会館。
先にも書いたが、鮭の村上というくらい、
鮭とつながり深い土地で、鮭が川を遡って
戻ってきてるのが、見られるらしい。
鮭好き、イクラ好きとしては見逃せぬということで。
鮭の孵化が見れました!
イクラ(笑)に目が付いてます。
孵化した稚魚。腹にエネルギーをイクラの脂をもったまま。
われわれが美味いなぁといって食べているあの脂は、
大きくなるまでの稚魚のエネルギーなんですな。
そりゃ、美味いはずです。
動画もあります。動きがすばしっこい!
(Quicktime/9.56MB)
川縁の地下につながっているほうへ向かうと、
婚姻色に変化した鮭が。川を遡って戻ってきてるんですね。
ただ、ここは本物の川ではなく水槽。
奥には、川の様子がそのまま見れるコーナー。
(この日は雨上がりのため、ちょっと濁ってたけど)
濁った中から突如出現!びっくりした~
さて、資料館に戻り。
村上の鮭に関することば。
そっか、「はらこ」っていうんだな。納得。
そっちのほうが、和ことばだよなぁ。
ちなみに、イクラってロシア語なの知ってました?
ロシア語で魚卵一般を[ikra]っていうそう。
料理集の中で気になったはらこの味噌漬け。
北海道ではないだろー、これは。気になります。
鮭缶のポスター。ホント鮭に関するものが、
多岐にわたって集められている感じ。
クマの顔がいいねー。
これ以上、ウマそうにしてる顔ないよ(笑)
鮭恵比寿。大黒様といえば、鯛…なんだけど、
村上では鮭になっちゃう。
鮭こそ魚の中の魚(イヨボヤとは魚の中の魚という意味らしい)と、
断言してはばからない村上人熱い思い入れを如実に示している、
とは、鮭恵比寿の解説の談。
いや、その心意気、気に入った!!
もう、サーモンフリークなんていう人がいて全然おかしくないよ。
階段にまで…
当然、お昼は鮭。
鮭蒸籠ごはんと鮭とろ丼で迷い、鮭とろ丼に。
コレはコレで美味かったが、ここならではという意味では、
鮭の蒸籠ごはんにしたらよかったなーと後悔。
でも、まぁいいかぁ。
村上、気に入ったからまた来よう。
村上城跡保存育英会の模型も見てないし(ザ・登城さん)。
堆朱(中学の頃美術で作ったんだよな)も見てないし、
瀬波温泉も行ってないし。
何しろ、新潟からすごく近いので、
18きっぷシーズンだったら、ムーンライトですぐさ。
帰り。
コレなんでしょね、雪を溶かすやつかな?
ま、鮭であることは間違いない。
鮭マンホール、ホワイトバージョン。
駅のフォントが気に入った。
なんだか大正デモクラシーの時代を感じさせるねぇ。
というわけで、次の目的地山形県鶴岡市へ。
# 風林火山見てたら、書き切るのが遅くなって…
# 勘助ついに討ち死にしちゃいましたね…
# 風林火山の話はまた別途。
※2008/8/23 るるぷぅさんが村上のマンホールを
アップされているので、トラックバック!
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 武田氏館西曲輪発掘調査現地見学会 + 桃と桜と信玄公 3/18(2017.06.03)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津⑤ 御薬園・会津武家屋敷 with 絵ろうそく(2017.05.20)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津④ 吹雪の会津若松を彷徨う(2017.05.06)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津③ 鶴ヶ城縄張考察・・・武田と丸馬出を求めて(2017.05.06)
- 2017年・・・・もまた濃すぎて ~ 2/10-12 会津② 絵ろうそくまつり@鶴ヶ城~(2017.05.06)
コメント
こんばんワンコ(U´Д`)ワンワン♪
あ~あいぼんぬを登場させていただきまして
どうも恐縮でございます(´▽`*)アリガトウゴザイマス!
お城の姿、圧巻ですね~(*゚Д゚)オォ!昔の人は
アレを手作業ですよね?感動してしまいます。
116枚もあったのを気軽に“見た~い”なんて言う
私、『鬼』ですね( *´艸`)エヘヘ♪ごめんちゃい。
村上という町に鮭があふれていることを知って
ちょっと賢くなれました!ご馳走様でした★
投稿: あいぼんぬ | 2007.12.16 22:28
nikko81です。
●あいぼんぬさん
|あ~あいぼんぬを登場させていただきまして
|どうも恐縮でございます(´▽`*)アリガトウゴザイマス!
いえいえ、個性的なキャラはどんどん、
活かしていきましょう!
そうですね、かなり人力に頼って、
造ったことでしょうね<当時の城
|116枚もあったのを
いえいえ、整理して116枚ですから、
撮った写真はその4,5倍はあると思いますよ!
|村上という町に鮭があふれている
ほんと、あふれてます。
それだけ思い入れが強いんでしょうね。
投稿: nikko81 | 2007.12.17 23:12