かもめとキリシタン。
さて、先週の土日(10/22-23)の話を。
ここのところ、超割の旅を控えてましたが、
熊本から船で島原半島へ渡り、
長崎を経由して、平戸島、佐賀を回って。
まぁ、控えてましたが、とはいえ、
普通はそんなに飛行機は乗らないか…
熊本空港から入ったのは、
島原を経由するため。
熊本港からフェリーに乗って、
島原半島に上陸する。
長崎空港から入ると、島原⇔長崎間の移動が
ムダになるかなーっと。
個人的な趣味だと思うけど、
旅をするのに、同じルートを辿るのは、
もったいないという気がして。
熊本空港に着き、空港から駅前に向かうバスで
熊本城についてのパンフを見て。
名城との誉れ高い熊本城だが、
今年2月に飯田丸五階櫓など、
新しく復元された建造物もあるし、
慶長年間(1600年頃)の宇土櫓があったり、
天守閣以外にも見所満載なんだけど。
一度、熊本城を訪れているので、
今回はパス。もう一度、眺めてみたい
のはあるんだけど。
バスからチラッと見えた熊本城を
名残惜しく見送りながら、熊本港に向かう。
フェリーに乗る時間はゆっくり60分。
島原へ向かう間、フェリーの速さにあわせて、
かもめがついてくる。
動画はこちら。
ファイルサイズ約2.4MBです。
いつもながら、期間限定公開。
乗客がえさをくれるのを知ってのことだろうが、
強い風が吹く中、ふわっと空に舞う
スナック菓子を見事にキャッチ。
とはいえ、ヘタクソなヤツもいて、
そういうどんくさいヤツは、海面に落ちた
スナック菓子をつまんでいる。
見事なお菓子の空中キャッチもすごいけど、
かもめをこんなに間近で見たのも初めて。
じーっと眺めるだけでも飽きない。
飛ぶ鳥を見て自由だとか、優雅だと感じるというけど、
本当に彼らを眺めているとそんな気持ちになる。
フェリーのスピードは、彼らにとっては、
あまり速いものではなく、翼を伸ばして、
ちょうど紙飛行機のようにして、飛んでいる。
スナック菓子を取り損ねて、一旦後ろに下がると
翼を羽ばたかせて、追いついてくる。
さて、そんなかもめとのふれあいも
そこそこに、島原外港に着く。
時間があり余っていれば、
雲仙岳災害記念館でも行きたいんだけど、
そうは言っても、学生の暇人旅行ではないので、
そんな気の向くまま、というわけにもいかず。
さて、島原外港から島原鉄道に乗って、
島原駅へ。駅から島原城はすぐそこだ。
そう、やっぱり城廻りなんだよね。
今年は、城見学強化年なので<なんだそりゃ。
昔ながらのきっぷ。
気づいたら、自動改札のある生活だったので、
こういうきっぷがむしろ、新鮮に思えてくる。
さて、島原駅に着くと、駅舎が城っぽくて
なかなかよい感じであります。
しっかりとシャチホコもついてますぜ。
でも、駅に
「みんなで知恵出し、増収対策」
とか書いてるのを見ると、大変なんだなーっと。
さて、天守に近づくと。
後世の再建とはいえ、
なかなかよい風格が出てまますな。
すすきと島原城。秋っぽいです。
石垣もなかなかの迫力。
とはいえ、住民に相当な苦役を強いた挙句に、
天草・島原の乱の原因をつくったと聞くと、
複雑な気持ちにならざるを得ない。
中に入ると、手前に櫓。
ちょうどいい角度に建っていて、
天守を撮影するにはよい感じ。
中では、名城画展をやっているということで
入場料…10円??いまどき10円だなんて…
ちゃりーん。
中にはこんな絵がいっぱいあります。
普通、お城の写真とかあったりするんだけども、
島原城では絵なんだね。
どこに行ってもおんなじような
写真を見るよりは、ずっといいな。
天守閣もいい感じの撮れました。
さて、今度は天守閣のほうへ。
天守閣は、キリシタン資料館。島原っぽい。
開館に当たっては、当時のローマ教皇から
メッセージを頂くなど、キリスト教色いっぱい。
資料ではよくみるけれども、
仏像に十字架隠したり、マリア像隠したり。
強権的に迫害しても、
やっぱり強い信念は押さえ込めない
ものなんだろうな。
とはいえ、天草・島原の乱のあと、
島原は荒廃し、人っ子一人いない
有様だったらしい。
寛永期、幕府は九州の各大名に命じて、
1万石につき1戸の割合で、
農民の移住させたほどだった。
天守閣からの眺め。
14年前の普賢岳の噴火でできた平成新山。
奥のほうに見える山がそう。
雲がかかってよく見えないが、
頂上あたりは、噴火の跡が見えたりするのだろうか。
時間もあまりないので、
はやく長崎まで移動しなくてはならないのだが、
この普賢岳の噴火の資料が、
ここにもあるということで、一瞬だけ。
熱で溶けたバイク。あまりに痛ましい。
さて、島原を後にし、
再び島原鉄道で、諫早(いさはや)経由で
長崎に向かう。
諫早は干拓で問題になっていた、
あの諫早湾のある辺り。
島原鉄道がのんびりしているもんだから、
長崎到着は、17時30分過ぎ。
たいていの観光施設は、16時から17時で
閉まってしまうのだが、大浦天主堂は、
17時45分までなら、入堂できるとのこと。
さて、間に合うかっというところだけど、
なんとかタクシーをぶっとばし、
40分に天主堂前に着いた。
いくら城廻りの旅とはいえ、
せっかく長崎に着たんだから、
やっぱり長崎っぽいものをなにか
見ておきたいよねー。
大浦天主堂は、幕末の開国の中で、
建造された建物で、国宝に指定される。
原爆投下を受け、ステンドグラスをはじめ
相当な被害を受けたようだが、
完全に倒壊することはなく、
1952年に5年の歳月をかけ、修復された。
長崎の爆心地は、長崎駅のひとつ手前、
浦上よりさらにちょっと北に行ったところ、
かの有名な平和公園にあるあたり。
広島の爆心地がほんとに
街の中心地であったこともあって、
広島城は完全に瓦解したが、
爆心からずれていたこともあって、
完全倒壊からは免れたのか。
実際、爆心地に近い浦上天主堂は、
原爆投下で崩壊している。
さて、大浦天主堂だが。
ちいさな教会だが、趣のある建物。
実際にキリシタンではなくても、
キリスト教系の高校大学に通った人であれば、
ステンドグラスなんて、珍しくないのかも
しれないけれども、高校が仏教系だったため、
ステンドグラスがいいなー、と眺める。
もうちょっといろいろ見たいのだが、
なんと言っても、閉館20分前の入館なので
文句は言えまい。
天主堂を出て右手にお寺。
張り合ってます。
もう立派な秋であり、日が暮れるのが早い。
とはいえ、もうちょっと長崎を見たいというので、
いろいろぶらぶらしていて。
まずはミニ出島。
長崎といえば、出島をイメージする人も
ひょっとすると多いかもしれないが、
実は、現在出島の形をした島はなく、
かなり埋め立てられているのだ。
町の名前として、出島町というあたりが、
出島のあった辺りだけど、
言われないと、なかなかそれらしい感じはせず。
しかし、当時の建造物など歴史地区としての
整備が始まっていて、いろいろ復元がされている。
2006年春には、相当整備が進むようで。
長崎は、長崎だけを見に、
もう一度来たいと思うので、
春ごろが楽しみだ。
今あるのは、先行して復元されている
種々の建物(オランダ商館長の館など)のほか、
当時の様子を垣間見れるミニチュア出島。
このミニ出島、もちろん暗くなってからは
入れないんだけど、塀が低くて、
外からも様子が見れる。
ひょこっと背伸びしてみると。。。
あっ、見えた!
さて、このあとはどうしよう…
ということでさらにぶらぶらしていると、
中華街を発見。
といっても、規模はかなり小さく。
中華料理屋で普通に定食を食った感じ。
チンジャーロースー飯、うまかったけど。
今夜はお金がないので、ネットカフェで
夜を明かす。未だにこんなことをやっている。
もちろん、自分だけに行くときだけだけどね。
でも、シャワールームもあるし、
結構オトクに夜を明かせるでありますよ。
さて、日曜は早めに出て、
もうちょっと長崎を見てから出発するか。。
って、これが命取りになるんだけど(笑)
●2008/5/31 追記
はるかさんも島原に行かれたようなので、
トラックバックしておきます!
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コメント
こんばんは。
一部、修学旅行のコースと一緒だったので
懐かしいなぁと見させて頂きました。
当時、この中華街の中のお店で
長崎ちゃんぽんを食べました(笑)
投稿: てぃー | 2005.10.31 01:06
nikko81です。
本来なら、長崎+中華=ちゃんぽん
なんですけど、あまり麺の気分ではなかったんで、
普通にご飯ものを食べてしまいました。。。
投稿: nikko81 | 2005.10.31 05:21
トラバありがとうございました!
こちらからもしてみたんだけど、ドーナツの記事にはうまくいったから、
ちょっと前の記事だとできないのかな??
島原城、遠めから見るだけでいいかな、って思ってたけど、
実際、天守閣の上からの景色を見て、上ってよかったなぁと思いました。
悲しい歴史を持つ町のお城だけど、白壁が青空に映えてたのがとても印象的でした。
美しいお城ですよね。
投稿: はるか | 2008.06.02 00:53
nikko81です。
●はるかさん
TB、ありがとうございます。
たぶん、連続してTBを打たれたので、
トラックバックスパムと勘違いしたのでしょう。
公開にしておきました♪
そう、天守からの眺めもいいですよね。
飾り破風がないところが、さっぱりしていて、
天守そのものもなかなかの風情です。
投稿: nikko81 | 2008.06.02 01:17