« GDP2005、行ってきましたよ。 | トップページ | 忘れないうちに。裏磐梯五色沼。 »

2005.08.29

甲府へ墓参り。

で、日曜。
甲府へ墓参りに行きました。

え?甲府に親戚いるの?
…いません。

じゃぁ、誰の?
ってな話になると思いますが、

「墓参り」というのは、
ちょっと客引き用のタイトルでして(やーねぇ)、
武田信玄の史跡を回ってきたのです。

日本の歴史上で、とても親近感が沸くというか
こういう上司の下で働きたいなぁ、
と思うのが武田信玄。

甲斐の人々に気を配る民政家として、
常勝騎馬軍団を率いる武田軍総帥として、
それだけではなく、部下との厚い信頼関係で
結ばれた強固な組織力を構成できた、
人間的な魅力。そこが、武田信玄のよさ。

そうは言っても、戦国の人間。
現代的感覚で言えば、残忍に思えることも
あるわけだけど、そこは時代背景が違うから、
割り引いて考えなくちゃいけないけど。

人は城、人は石垣、人は濠、
なんていう言葉があるが、
これは、チーム信玄の人間の結束力が
いかに強いか、ということだ。

しかし、天下を取った信長・秀吉と同じく
彼もまた、後継者を育成できず、
人間関係の強固さで支えていた、
武田軍団があっという間に瓦解したのは、
皮肉なことで。

ということで、2年ほど前を最後に、
最近行ってなかったので、
改めて、甲府に行ってみました。

史跡を回ると、信玄墓所が2箇所あるので、
墓参りには違いないんだけど。

●甲府市・武田神社

信玄の本拠地、躑躅が崎(つつじがさき)館跡に
大正時代に創建された神社。

takedajinja

これは、当時の石垣なんだろうか??

takedajinja_warinisi

奥に進むと、灯篭も武田マーク。

takeda_choudu

お手水場も武田マーク。さすが。

お参りしたあとは、水琴窟と宝物殿。

・水琴窟

江戸の文化文政期にできたという水琴窟。
現代も癒しのひとつとして、知られている。

・宝物殿(撮禁)

なにやら、以前とは展示物が変わってました。
国宝楯無鎧(たてなしのよろい)や、
諏訪法性の兜のレプリカがあったり。

諏訪法性の兜は有名ですな。
普通武田信玄、といってイメージする、
白い毛が付いてアタマの上に
鬼瓦みたいなのがいる兜です。

あと、風林火山旗。教科書で見るものとは
ちょっと字体が違って、草書風。

●甲府市・信玄墓所(岩窪町)

iwakubo

ここは、信玄が荼毘に付された場所。
家臣の土屋昌次の館があったところだという。

戦国武将らしく墓所は質素。

ま、派手な墓所を建てているのは、
東照宮の徳川家康とあとは、伊達政宗くらいか。

観光地ではないので、来る人もなく
ひっそりとたたずんでいる。

●甲府市・武田通り

甲府駅北口から武田神社までの
まっすぐ伸びる道を武田通り、という。

takedadoori1

takedadoori2

takedadoori3

道のあちらこちらには、
ひし形の武田マークが目に付くし、
お店にも~武田店というのがある。

それは、地名としても「武田」があるからで、
武田1丁目とか2丁目という地名がある。

takedadoori_chimei

何から何まで武田、だ。

●甲府駅前・おまけ

甲州名物といえば、桔梗信玄餅もあるけど、
昼飯に…ということになれば、
出てくるのは「ほうとう」。

甲州版きしめんみたいなものだ。
だけど、かぼちゃなど野菜を入れ、
ぐつぐつと煮物的な仕上げ。

ただ、夏にそれはちょっと…
という人のために「おざら」という
ざるうどん版もあって、それを食す。
うまいけど、やっぱり寒いときに
かぼちゃの入った本家ほうとうがいいかな。

で、食べて駅前に戻ってみると、
信玄像の前になにやら人だかり。

どうやら、森前総理の演説が始まるらしい。
演説の様子。

enzetsu

森前総理の演説を、信玄が神妙な顔で
聞いてるっぽく見えるのが、可笑しい。

わかりにくいけど、右手の選挙カーの上で
手を上げてるのが、森前総理。
左側の銅像が、武田信玄。

shingenzou

ちょっと、信玄さんご機嫌ナナメっぽいですが。
気のせい?森さんの演説はお気に召さなかったのか。。。

●塩山市・菅田天神社

場所を移して、山梨県塩山市。
合併が決まっているらしく、
塩山市・勝沼町・大和村が合併し、
甲州市となるそうだ。

甲府市に甲州市。
ややこしい。

yoroinokura

国宝楯無鎧があると聞き、
来たのだけれど、蔵に入って見れなかった。

ちなみに、楯無鎧とは、
楯がいらないほど、
強力な鎧ということらしい。

日本最古の日の丸(日章旗)とともに、
珍重された武田家の家宝であり、
戦に臨むときは、

「御旗楯無も御照覧あれ」

と掛け声をかけ、出陣したそうだ。

●塩山市・恵林寺

erinji_sannmon

さて、最後は恵林寺。
信玄墓所のもうひとつの場所。

山門にその言葉が書かれている

 心頭滅却すれば、火もまた涼し。

ということば。

shintou_mekkyaku

今じゃ、暑いと思うから暑いんで、
涼しいと思えば涼しいんだ、
という妙なたしなめに使われたりするが、
本当は、織田軍に恵林寺が焼き討ちされたときに
快川国師が言った言葉。

そう、火事の中でのことばなんだ。
今じゃ、信じられないね。

恵林寺内を拝観し、お参り。
拝観受付の前に、こんな遺訓が。

shingenn_imasime

戦いというものは、五分の勝利が一番よく、
七分の勝利は中、十分の勝利が下という考え方。

五分の勝ちなら今後のための研鑽を生むが、
七分なら怠りの気持ち、十分なら驕りの気持ちを
生んでしまい、次の敗戦につながる、
ということ。

口で言うのは簡単なんだけど、
なかなか意識できないんだよねぇ、こういうこと。

大成功をしたときこそ、
冷静になって勝因を分析する。
そういや、阪神の監督をしていたころの
星野さんもそんなことを言ってたっけ。

takeda_kawara

あともうひとつ、武田花菱のかわら。

歴史にifは禁物だけど、
もし天下を統べる地位に、信玄が上ったなら、
こんな紋の瓦の城郭建築をもっと
見ることができた…のかな。なーんて。

etinji_shingen

で、墓所がこちら。

恵林寺からは、徒歩で塩山駅まで。
日ごろの運動不足を解消。

とまぁ、こんな日曜で。

あーっと、先週の土日のネタ書いてない。。。

« GDP2005、行ってきましたよ。 | トップページ | 忘れないうちに。裏磐梯五色沼。 »

旅行・地域」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。

いい音ですね、一日ぼーっとしながら
近くでずっと聞いていたいような音です。

UPありがとうございました。

nikko81です。

忙しくてコメントつけるのも
ままなりません。

水琴窟、昔から好きなんですよね。
家で手軽に聴けたらいいのになぁ、
なんて思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 甲府へ墓参り。:

« GDP2005、行ってきましたよ。 | トップページ | 忘れないうちに。裏磐梯五色沼。 »