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マーケットインとプロダクトアウトとの想いの込め具合

ひさしぶりな「情報酒場」の初瀬野さんの記事から、
ちょっと書きたくなったトピックス。

液晶のないツーカーSっていうケータイがあるそうで、
ITmediaで巣鴨のイベントの盛況な様子が書かれている。

一般的には、シンプルなケータイを目指したツーカーが
ここまで機能を削ぎ落とし、高齢者につかいやすいケータイを
作った、というところがトピックスににあるのかもしれない。

しかし、開発者のコメントを見る限り、
このケータイのすごいところでは、
機能が削ぎ落とされたところではない気がする。

実はわたしもINFOBAR→talbyと使っているあたり、
シンプルなケータイが好きだ。
必要な機能があればいい。いらないものは省いて欲しい。
おサイフケータイなんて、いかにもビジネスにつなげたろう、
という商魂だけが際立つ、ごたごたしたケータイはいらない。

しかし。シンプル=機能をそぐことではない。
シンプルとは。多くの人に受け入れられて、
当たり前と思われている機能だけでいい、というだけにすぎない。

実際、ケータイも液晶の高解像度化が進むにつれ、
INFOBARに不満が出てきて、talbyに乗り換えた。
(もちろん、電池の持ちのこともあるが)

もし、INFOBARにカメラがなかったらどうか。
かなり売り上げ台数は落ちたと推測される。
それは、カメラ機能が一般的なケータイをイメージしたときに
「あって当然」と思われているからであり、
こんなに薄いのに、ケータイに必須な機能は押さえている、
だから、驚きにつながる。

シンプルなケータイにも、スペックはいるのだ。
シンプルなだけでは、受け入れられない。
ケータイとはいえ、もはや電話だけではないのは、
「シンプルな」ケータイも同じなわけだ。

しかし、このツーカーSはその思想とは、
まったく思想で作られている。
徹底的に削いで削いで、「黒電話」の機能だけにした。
それを推進できたことが何よりすごい。

開発者はマーケティング担当者が個人的に
このツーカーSが欲しいと思うか、
と考えると、かなりの割合でそうではないと思う。

まがりなりにも「企画」を見ている人間からすると、
自分が体験したいと思わない(であろう)ものに
思いを込められるというのがすごいのだ。

自分が欲しい、使いたいという気持ちは、
かなり企画の推進のモチベーションとしてはたらくから。

それとも、自分の親の世代をイメージして、
親に使わせたいケータイを作りたい、というように
開発者は思っていたのだろうか。

普通は、生活者が何を求めているかを知った上(マーケットイン)で、
どこか自分の体験から、こうしたい!こうつくりたい!という企業メッセージ
(プロダクトアウト)をブレンドさせて、商品を企画する。

ここまでターゲットを絞りつつ、絞ったマーケットへの
マーケットインを徹底させた、ということが
このツーカーSのすごいところだと思うのだ。

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